研究課題/領域番号 |
19K09873
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56050:耳鼻咽喉科学関連
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研究機関 | 横浜市立大学 |
研究代表者 |
高橋 秀聡 横浜市立大学, 附属病院, 助教 (50727196)
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研究分担者 |
佐野 大佑 横浜市立大学, 医学部, 准教授 (10620990)
折舘 伸彦 横浜市立大学, 医学研究科, 教授 (90312355)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 腫瘍神経学 / 頭頸部癌 / 唾液腺癌 / がん微小環境 / 腺様嚢胞癌 |
研究成果の概要 |
我々は世界で初めて唾液腺腺様嚢胞癌を始めとする唾液腺癌の患者由来組織からPDXマウス,癌オルガノイド,PDX由来癌オルガノイドの作製に成功した。また,それらが元の組織と組織学的・分子病理学的に類似し,薬効評価の前臨床モデルとして利用可能であることを証明した。さらに,臨床検体を用いた解析では,唾液腺癌の組織中で交感神経および副交感神経線維数が増加している症例が予後不良であることを見出した。これらの結果から唾液腺腺様嚢胞癌を始めとする唾液腺癌において,癌関連神経を標的とした治療が有望である可能性が示唆され,腫瘍神経学の発展の大きな一歩となった。
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自由記述の分野 |
耳鼻咽喉科頭頸部外科学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では,従来成功していなかった唾液腺癌の患者由来異種移植モデルや唾液腺癌オルガノイド培養技術を唾液腺腺様嚢胞癌を初めとする多様な組織型の唾液腺癌において確立し,薬効評価に有用であることを示した。こうしたモデルは癌微小環境を標的とした新しい治療法の開発を可能とする。本研究は唾液腺癌の昨今の新規治療の開発を理論的に支持しつつ,新たな有望な薬剤をスクリーニングし,臨床試験への橋渡しをするトランスレーショナルな役割も担う重要な研究であった。
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