• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2019 年度 実施状況報告書

ABRを用いた新しい軟骨伝導補聴器の装用効果評価法

研究課題

研究課題/領域番号 19K09874
研究機関奈良県立医科大学

研究代表者

森本 千裕  奈良県立医科大学, 医学部附属病院, 研究員 (70445071)

研究分担者 西村 忠己  奈良県立医科大学, 医学部, 講師 (60364072)
研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2022-03-31
キーワード軟骨伝導 / 気導 / 骨導 / 振動子 / ABR / 基準設定
研究実績の概要

本研究の目的は、聴力検査が困難な例でも軟骨伝導補聴器の評価に使用できる、「軟骨伝導振動子を用いた聴性脳幹反応( Auditorybrainstem response: ABR )」 の方法の確立である。まずは本研究に対する本学における「医の倫理審査委員会」への申請を行った。
最終目的である外耳道閉鎖症例などの、難聴患者を対象に検査を行う前に、軟骨伝導振動子を用いたABRの「基準作成」が必要である。基準作成のための健聴対象者に対して使用する、軟骨伝導振動子の作製を行った。この軟骨伝導振動子は、軟骨伝導補聴器に使用されている電磁型振動子にプラスチックで作成した中穴型のリングを両面テープで装着したもので、健聴者のさまざまな耳介サイズに対応できるサイズのものを作成した。リングの位置も、検査中に脱落しないようにリングの後方に振動子を貼付するなどの工夫を行った。この作成した軟骨伝導振動子は、純音聴力検査およびABRの機器と接続し使用する事が出来る。またABR検査にて気導受話器と軟骨伝導ヘッドホンの切り替えを行う軟骨伝導切り替えスイッチも、東神実業株式会社に依頼し作製した。
これらの振動子やスイッチを使用し、健聴者を対象として軟骨伝導振動子からの出力による純音聴力検査とABRの検査を開始した。また並行して通常の気導ヘッドホンおよび骨導振動子を用いた純音聴力検査と、気導ABRのデータの収集も開始している。気導ヘッドホン・骨導振動子と、軟骨伝導振動子で得られたデータの比較よりそれぞれの刺激に対する基準値の設定を行う予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

2019-2020年度の目的は軟骨伝導振動子を用いたABRの基準設定を行うことであり、データの収集が開始されていることよりおおむね順調に進展していると言える。

今後の研究の推進方策

健聴者に対する、気導ヘッドホン・骨導振動子と軟骨伝導振動子によるデータ収集が終了したら、軟骨伝導振動子のABR検査時の0dB出力を決定する。基準を決定したら続いて外耳道閉鎖症例などの成人を対象に軟骨伝導振動子を用いたABR検査を行う。成人での検査が順調に行えるようであれば、補聴器評価の難しい小児例を対象として検査を行う手順である。

次年度使用額が生じた理由

1、対象者に支払う謝金のQUOカードの購入がまだすすんでいないこと。
2、軟骨伝導振動子を現時点でまだ1つしか作成しておらず、今後検査人数が増えるにしたがって追加作成がひつようであること。
3、健聴者への検査が終了したら軟骨伝導補聴器を製作し検査に使用する予定であるが、まだ製作までいっていないこと。

URL: 

公開日: 2021-01-27  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi