研究課題/領域番号 |
19K09899
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56050:耳鼻咽喉科学関連
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
林 賢 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 共同研究員 (80534528)
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研究分担者 |
神崎 晶 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 講師 (50286556)
高橋 宏知 東京大学, 大学院情報理工学系研究科, 教授 (90361518)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | エクソソームmiRNA let-7b / 異種細胞間コミュニケーション / ミスマッチネガティビティ / 間歇的自発バースト / 初代神経培養細胞 |
研究成果の概要 |
本研究の目的は、聴覚細胞に過興奮性細胞死を起こすエクソソーム (Exo)miRNA let-7bが認知症指標となるミスマッチ陰性電位(MMN)に及ぼす影響を明確にすることである。Exo-miRNA let-7b処理神経細胞の逸脱検出応答はSSAI(Stimulus-Specific Adaptation Index)、培養神経回路の自発バーストを総発火率(TSR)により評価した。処理神経細胞の逸脱検出2次応答のSSAIは有意に減少し、間歇的自発バーストの発生を確認した。Exo-miRNA let-7bが、内耳-神経細胞との異種細胞間コミュニケーションを介在することに起因する可能性が示唆された。
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自由記述の分野 |
内耳基礎研究
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究結果は、 内耳細胞の過興奮性細胞死を引き起こすmiRNA let-7bが認知症等の神経障害における耳鳴あるいは脳過敏反応の原因となる可能性を示唆している。即ち、miRNAlet-7bは、臨床的に聴覚中枢制御機能低下による耳鳴バイオマーカーとして有用であることを意味している。また、エクソソームは細胞への親和性も高く高率に細胞移入可能であり、miRNAlet-7b 阻害剤は耳鳴中枢制御機能をターゲットとした新規治療薬 になり得る。本研究は、客観的な評価法・的確な治療法のない耳鳴で苦しむ多くの患者にとって大きな意義がある。
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