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2020 年度 実施状況報告書

下咽頭癌特異的mRNAによる増殖機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 19K09903
研究機関地方独立行政法人宮城県立病院機構宮城県立がんセンター(研究所)

研究代表者

松浦 一登  地方独立行政法人宮城県立病院機構宮城県立がんセンター(研究所), がん幹細胞研究部, 特任研究員 (70271947)

研究分担者 望月 麻衣  地方独立行政法人宮城県立病院機構宮城県立がんセンター(研究所), がん幹細胞研究部, 研究員 (40726303)
浅田 行紀  地方独立行政法人宮城県立病院機構宮城県立がんセンター(研究所), がん幹細胞研究部, 特任研究員 (70436103)
研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2023-03-31
キーワード頭頸部がん
研究実績の概要

頭頚部癌に対しては、従来からシスプラチンなどの抗癌剤が使用されてきた。しかし、この治療法は特異性が低く、特に固形癌において完全寛解はほぼ期待できない。近年盛んに開発が進んでいる分子標的薬は、主に血液癌や肺腺癌・腎癌・乳癌など一部の癌に適応が限られており、頭頚部癌を含む他癌種においては未だ有望な標的薬がほとんど開発されていない。私たちは、下咽頭癌は、X分子にほぼ完全に依存した状態で増殖していることを見いだした。X分子をノックダウンすると癌細胞は増殖停止に陥るが、この分子機構はいまだ明らかではない。最近私たちは、X分子 "タンパク"からのシグナルは癌細胞の増殖に影響せず、X分子"mRNA"が必須の因子である予備実験結果を得た。本課題では、mRNAが癌細胞の増殖シグナルを制御するという、ほとんどの面で未知であった領域の解明をすすめる。これによって、下咽頭癌の新たな治療標的が同定されるだけでなく、癌増殖シグナルの新しい側面を明らかにできると考える。
今年度はX分子のdeletion mutantを用いて責任部位の同定を行った。deletion mutantのRNAをin vitro合成し、細胞にトランスフェクションして、表現型の差異を検討した。さらに責任部位に会合するタンパクの同定を進めた。deletion mutantのbiotin標識を行い、RNA-IPをおこなった。SDS-PAGEで特異的なタンパクを同定し、質量分析をおこなった。さらに、deletion mutantをもちいてX分子mRNAによって誘導される特異的マーカーの探索を行った。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

申請書通りに進めている

今後の研究の推進方策

X分子によるがん幹細胞特異的シグナルの同定を進める

次年度使用額が生じた理由

会合分子の機能解析に多くの費用がかかる見込みのため

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2020

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] Establishment of a Monoclonal Antibody That Recognizes Cysteine-Rich Domain 1 of Human CD2712020

    • 著者名/発表者名
      Morita Shinkichi、Mochizuki Mai、Shibuya-Takahashi Rie、Nakamura-Shima Mao、Yamazaki Tomoko、Imai Takayuki、Asada Yukinori、Matsuura Kazuto、Kawamura Sadafumi、Yamaguchi Kazunori、Yasuda Jun、Sugamura Kazuo、Katori Yukio、Satoh Kennichi、Tamai Keiichi
    • 雑誌名

      Monoclonal Antibodies in Immunodiagnosis and Immunotherapy

      巻: 39 ページ: 6~11

    • DOI

      10.1089/mab.2019.0040

    • 査読あり

URL: 

公開日: 2024-12-25  

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