研究課題/領域番号 |
19K09908
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
岡野 高之 京都大学, 医学研究科, 講師 (60642931)
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研究分担者 |
西村 幸司 滋賀県立総合病院(研究所), その他部局等, 嘱託研究員 (20405765)
山本 典生 京都大学, 医学研究科, 准教授 (70378644)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 組織マクロファージ / 加齢性難聴 / 内耳 / Csf1r伝達系 |
研究実績の概要 |
本研究では加齢性難聴における、「 蝸牛組織マクロファージの果たす役割」、および「 マクロファージの維持に必須のCsf1r伝達系の役割」を解明するため、加齢性難聴モデルマウスを用いた組織学的、生理学的解析を行い、具体的には以下の3つの学術的な「 問い」に答えることとする。1.加齢性難聴における蝸牛組織マクロファージの役割と動態の解明:マクロファージの密度の変化は傷害効果か、または保護効果を反映するのか?2.加齢性難聴におけるCsf1r伝達系の役割の解明。3.ラセン神経節における神経細胞、シュワン細胞や衛星細胞とマクロファージの相互作用に着目した加齢性難聴に対する新規治療標的候補の同定。我々はこれまでにCsf1欠損マウスでは内耳骨包の骨形成不全、耳小骨の形態異常をきたすことを解明した。組織マクロファージの維持に必須であるCsf1(M-CSF)およびIL-34の受容体 Csf1r の遺伝子変異マウスでは、加齢性難聴の発症が加速することが示唆されている。遺伝子改変マウスを用いて、マクロファージが果たす加齢性難聴の病態での役割を解析している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
2020年4月からコロナ禍の問題が起こり、たびたび研究が制限された期間があったことが大きく影響している。
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今後の研究の推進方策 |
Csf1r伝達系の遺伝子改変マウスについて聴覚の発達や加齢変化について、さらに解析を進める。 新規治療標的候補について、マクロファージのシングルセルアナリシスを行う。
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次年度使用額が生じた理由 |
コロナ禍で研究が止まっていた時期があったため。 新規治療標的候補について、マクロファージのシングルセルアナリシスを行う計画としており、2022年度で精力的に研究を行い遅れを取り戻したい。
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