研究課題
基盤研究(C)
内耳損傷による聴力低下が興奮性細胞と抑制性細胞の活動バランスを変化させることを発見した。音響暴露による聴力低下2か月後に,下丘における興奮性細胞と抑制性細胞の神経活動を記録したところ、正常動物では抑制性細胞の自発活動は興奮性細胞に比べて高いのに対して、聴力が低下した動物では逆に興奮性細胞の活動が亢進していることを発見した。加えて耳鳴緩和のための近赤外レーザー光による聴神経刺激装置の開発を行った。
神経科学
耳鳴は感音難聴にしばしば随伴する。超高齢化社会を迎えた現在、老年性難聴の患者は増加し、同時に耳鳴にも悩まされている。本研究において耳鳴の原因と考えられる神経活動変化が発見されたことで、これまで不可能であった耳鳴を抑制するための治療開発に大きく貢献すると考えられる。