研究課題
基盤研究(C)
ぶどう膜炎は視力障害の主要な原因疾患の1つであるが、診断や治療効果判定に確立したバイオマーカーや治療法は未だない。本研究では、従来から保険診療内で行われている一般的検査の結果から、最新のオミックス解析で取得した大量のデータに至るまで、バイオインフォマティックスや人工知能を駆使しながら炎症性眼疾患の新規バイオマーカーを創出した。特に視力予後不良な疾患である、眼内リンパ腫、急性網膜壊死、眼内炎の新規バイオマーカーを創出することができた。
眼科学
ベーチェット病やVogt-小柳-原田病などの非感染性ぶどう膜炎には疾患特異的なバイオマーカーが存在しないため、新規バイオマーカーの同定ができれば、早期診断に寄与できるのみならず、治療効果判定や再発の重要な指標となり得る。また、ぶどう膜炎との鑑別にしばしば苦慮する眼内リンパ腫では適切な診断が生命予後を左右するため、生命予後を推定することができるバイオマーカーを創出することができ、今後の個別化治療の基礎になるデータと思われる。