研究課題/領域番号 |
19K09963
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研究機関 | 兵庫医科大学 |
研究代表者 |
五味 文 兵庫医科大学, 医学部, 教授 (80335364)
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研究分担者 |
岡留 剛 関西学院大学, 理工学部, 教授 (20396120)
荒木 敬士 兵庫医科大学, 医学部, 助教 (30595377)
福山 尚 兵庫医科大学, 医学部, 助教 (30814438)
角所 考 関西学院大学, 理工学部, 教授 (50263322)
井村 誠孝 関西学院大学, 理工学部, 教授 (50343273)
小椋 有貴 兵庫医科大学, 医学部, 助教 (60817451)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 中心性漿液性脈絡網膜症 / 加齢黄斑変性 / 画像解析 / ストレス / 脈絡膜 / 変視 / シミュレーション |
研究実績の概要 |
中心性漿液性脈絡網膜症(CSC)は30-50歳の成人男性に多く発症する黄斑疾患で、加齢黄斑変性の前駆病態となることが指摘されている。本研究の目的は、CSCで再発を繰り返す例や加齢黄斑変性への移行例のリスク因子を見出し、早期の介入により更なる病状進展、視力低下を抑制することである。これまで①眼底画像からのハイリスク症例の抽出、②身的・外的ストレス量と、個人のストレス忍容性の検証、③患者の見え方のシミュレーションから適切な自己チェック法の構築の3つで、研究を進めてきた。 方法①については、ハイリスクである脈絡膜肥厚例を、通常の眼底写真をもとに画像解析を行うことで抽出可能とし報告を行った。(Komuku Y, et al. Choroidal thickness estimation from colour fundus photographs by adaptive binarisation and deep learning, according to central serous chorioretinopathy status. Sci Rep. 2020 Mar 27;10(1):5640.)。 方法②については、ストレスと関連する分子について、CSC患者の血中濃度を測定し、脈絡膜厚をはじめとする各種パラメーターや重症度との関連を検証している。その中で血中セロトニン濃度については、CSCの慢性化例で低値であることを見出し、Jounal of Clinial Medicineに掲載された。(Kimura T, et al. Central Serous Chorioretinopathy and Blood Serotonin Concentrations. J Clin Med. 2021, 10(4), 558) ③については、シミュレーションソフトウェアを試作中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
各種ストレス関連因子の血中濃度測定プロジェクトも順調に進んでおり、セロトニンについては論文発表できた。 その他の項目についても、データ収集が進んでいる。
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今後の研究の推進方策 |
引き続き症例を収集しながら、必要なデータを集積していく。共同研究先とも定期的にミーティングを持ち、進捗状況をチェックする。動物実験も準備を進めている。
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次年度使用額が生じた理由 |
コロナのため今年度の旅費の使用予定がなくなり、オンライン会議用のソフトウェアや物品購入用に充当したが、一部残金が生じたため。
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