研究実績の概要 |
視神経挫滅により網膜神経節細胞を障害したマウスモデルを作製した。その2日後に網膜を回収し、酵素処理後にGentlMaxによる物理的組織破壊によって網膜組織内の細胞をsingle cellに調整した。本手法で調整した細胞を既報に基づきCd11b, Cd11c, Cd34, Cd45.2陰性、Thy1.2陽性細胞をセルソーター(BD社、Aria)によりバルクソートし、キアゾルにダイレクトソートしたのち市販キット(キアゲン社)を用いてRNA抽出し、Tape Station (アジレント社)を用いてクオリティチェックをおこなった。予備検討の結果、マウス眼球4眼程度でRNA-seqが可能なクオリティのRNAサンプルが調整できることを確認した。また、回収したフラクションが網膜神経節細胞のマーカーであるRBPMSやBrn3aの遺伝子発現陽性であることを確認した。また、今後の網羅的遺伝子発現解析に必要なパスウェイ解析ソフトであるIPAのデモ版を導入し、データ解析手法についても予備的な検討をおこなった。加えて、メタボローム解析に必要なレーザーマイクロダイセクションの機器使用講習会に参加し、必要な知識および技術の習得と練習用マウス眼球検体を用いたサンプルの作成準備をおこなった。レーザーマイクロダイセクション後のサンプルを用いたメタボローム解析について学内の共同研究者にアドバイスをもらい、最新の手法やマテリアルの提供について打ち合わせを実施した。
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