研究課題/領域番号 |
19K09969
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
森本 壮 大阪大学, 医学系研究科, 寄附講座准教授 (00530198)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 神経保護 / 電気刺激 / 網膜神経節細胞 / 人工網膜 |
研究実績の概要 |
本研究課題は、難治性網膜視神経疾患に対する慢性埋込み型電極を用いた神経保護効果の検討であり、今年度は、前年度に引き続き、成ウイスターラットの片眼の視神経切断モデルに対し、慢性刺激装置の埋植期間の延長を目指して研究を行った。慢性装置の埋植期間の延長での問題点は、内蔵バッテリーが1週間しかもたないため、1週間ごとにバッテリーを交換する必要があった。これを解決するために、装置を背中に乗せて装置を固定し、ラットにガウンを着せて装置を保護する方法を考案した。これに基づいて、ラット3匹に対して、視神経切断及び装置の埋植を行い、1週間ごとに吸入麻酔下でバッテリーを交換し、4週間経過をみた。 結果、3匹とも問題なく、バッテリー交換ができ、4週間継続することができた。しかしながら、眼球に固定した電極と刺激装置の接続部の断線がみられたため、別の課題が発生した。 次にこの課題に対処するため、眼球に設置する電極の形状と断線に耐えるための慢性刺激装置と電極をつなぐケーブルの長さと強度を改良した装置を開発した。この装置で同様に3匹のラットを用いて、実験を行った。 結果、電極の断線もなくまた、バッテリーの交換も問題なく行うことができた。また、網膜神経節細胞の生存率も平均25.6%残存していた。今年度が最終年度であったが、研究の遂行が間に合わなかったため、延長することとなった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
開発した慢性刺激装置に不具合が出たため、改良に時間を要したたため、予定通り実験が行えなかった。 慢性刺激装置の開発が進み、次年度は予定通り行えると考える。
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今後の研究の推進方策 |
装置の開発が完了したため、次年度は予定通り実験が遂行できると考える
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次年度使用額が生じた理由 |
本年度で終了予定であったが、装置の開発が遅れたため、次年度まで延長となった。
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