研究課題/領域番号 |
19K09985
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56060:眼科学関連
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
南場 研一 北海道大学, 大学病院, 講師 (70333599)
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研究分担者 |
村上 正晃 北海道大学, 遺伝子病制御研究所, 教授 (00250514)
北市 伸義 北海道医療大学, 予防医療科学センター, 教授 (40431366)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 上皮増殖因子受容体 / ぶどう膜炎 / 実験的自己免疫性ぶどう膜網膜炎 / EGFR / EAU / ベタセルリン / 非免疫系細胞 |
研究成果の概要 |
ぶどう膜炎患者血清中では上皮増殖因子受容体(EGFR)のリガンドは増加していることが示された。 マウスに網膜抗原由来ペプチドを免疫し実験的自己免疫性ぶどう膜網膜炎(EAU)を惹起し、その網脈絡膜組織内のmRNA発現を調べたところ、EGFRのリガンドのうち、ベタセルリンのみが発現上昇しており、それは免疫から14日、17日目に上昇し、21日目には発現量が減少することが判明した。EGFRチロシンキナーゼ阻害剤であるゲフィチニブを投与することによりマウスEAUが抑制されるかどうかの検討を行ったところ、ゲフチニブ投与群において有意にEAUが抑制された。
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自由記述の分野 |
眼免疫
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ぶどう膜炎の治療には従来より主としてステロイド薬が用いられ、近年ではさらに免疫抑制薬やtumor necrosis factor (TNF)阻害薬といった免疫系細胞を標的とした治療薬が登場してきた。しかし、それらの薬剤にて十分な効果が得られない症例が多くみられる。本研究では、EGFR介した非免疫系細胞による局所炎症増幅回路に着目し、EGFRがぶどう膜炎の病態に関与していること、EGFRの阻害によりぶどう膜炎が抑制される可能性を示した。非免疫系細胞を標的とする治療が実現されれば、これまでの治療とは異なる分子標的治療が誕生する可能性がある。
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