研究課題/領域番号 |
19K09997
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56060:眼科学関連
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研究機関 | 大阪市立大学 |
研究代表者 |
本田 茂 大阪市立大学, 大学院医学研究科, 教授 (60283892)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | Pachychoroid spectrum / 中心性漿液性脈絡網膜症 / 感受性遺伝子 / 機能解析 / コルチゾール / アルドステロン |
研究成果の概要 |
パキコロイド関連疾患の一つである中心性漿液性脈絡網膜症(CSC)とTNFRSF10AおよびGATA5遺伝子多型との関連を新たに発見した。またCSCの関連遺伝子SLC7A5(蛋白LAT1)が培養網膜色素上皮細胞(RPE)においてコルチゾール(HC)やアルドステロン(ALD)により発現増加する事を確認した。同細胞においてはHCやALDによる基底側から絨毛側へのフルオレセイン(Fluo)輸送量の増加を認め、これはLAT1選択的阻害薬により有意に抑制された。 以上より、HCやALDは培養RPEの基底側から絨毛側へのFluo輸送量を増加させ、それがSLC7A5(LAT1)と関連している事が示された。
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自由記述の分野 |
眼科学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
Pachychoroid spectrum disease (PSD)は2015年に提唱された疾患概念で、脈絡膜厚の増加、脈絡膜血管の拡張や透過性亢進を一義的変化とする眼底後極部の細胞変性や滲出性病変の総称とされている。PSDは日本人を含むアジア人に多いことが知られているが、その背景にある分子メカニズムは殆ど明らかにされていないため、疾患の予防や治療予後の予測が困難であった。本研究では同疾患群に関連する遺伝子を同定し、一部の機能解析を行った。これによってPSDの病態理解が進むと同時に新たな治療法開発に繋がる事が期待される。
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