研究課題/領域番号 |
19K09998
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研究機関 | 国際医療福祉大学 |
研究代表者 |
森 圭介 国際医療福祉大学, 医学部, 教授 (90251090)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 黄斑円孔 / 網羅的遺伝子解析 / 遺伝子発現量解析 |
研究実績の概要 |
黄斑円孔の発症メカニズムを考える上で、Primary Endpointとして、原因遺伝子の特定とPrimaryに遺伝子発現にどのような変化があるかを見る必要があり、網羅的遺伝子解析(GWAS) および遺伝子発現量解析(RNA-seq)の検索を行うことになっている。令和2年度は、先行年度より遅れが見られたため、サンプル収集を独自に増加させる努力を行った。また得られたサンプルに関しては、継続しでDNA抽出と血清分離を行って保存してある。 研究連携体制は盤石のように思われていたが、だんだんとサンプル数の集まりが悪くなってきている。これは現在の社会情勢も反映しているものでもあると考える。特にコロナによりほとんどの学会・研究会がWeb開催となり、研究協力に関する動機付けや会合が不可能となり、個々の施設がそれぞれ内向きになってしまってきているためと判断される。当院におけるDNAサンプル収集状況は安定しており、年間80例ほど収集できているが、これだけでは統計学的に有効なデータを出すにはサンプル数が足りないのが実情である。今後、社会が安定するまでは、当該施設での採取を鋭意継続するとともに場合によってはSecondary Endpointを優先して研究を進めることも視野にいれて進めていく。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
研究体制が脆弱化してきているのが一番の原因と考える。当該施設でのサンプル収集は順調に進んでいるので、他施設の協力次第のところがある。何とか別のアプローチも考えながら、サンプル収集を進めていく。
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今後の研究の推進方策 |
上述したが、サンプル収集がやや少なくなってきている。これは研究体制の見直しを含め、新たな協力施設への依頼・力関係の構築も視野にいれて活動したいと思っている。現在の社会情勢を鑑み(2021/04/22現在)、現在の研究計画とは別のアプローチも検討しながら、研究を進めていく。具体的には、当院で行っている手術サンプルを採取して、プロテオーム解析を行うことで、発現タンパクの方から、原因分子を探ることも考えている。現在手術材料を収集し始めたところで、DNA抽出と並行して行う。
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次年度使用額が生じた理由 |
DNA抽出にかかる金額が、収集されたサンプル数が予定より少なかったため、約162千円ほど残額が出た。これらの残額は令和3年度施行予定である、GWASの方の費用に回す予定である。GWASは一サンプルあたり高額になるため、他の研究費と合わせて行う予定である。
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