視覚は高度な感覚機構であり、角膜・水晶体・瞳孔・硝子体・網膜・視神経・外眼筋・視覚中枢に至るまで神経系や筋肉、血管系を含む複数の組織から構成される器官で担われており、構造あるいは機能の少しの乱れでも疾患に至る。小児期に起こる斜視は両眼視機能の不可逆的な障害を生じ、生涯にわたるQOL低下をきたす頻度の高い難治性疾患である。本研究成果は、未だ不明な点が多い周期性斜視の原因を遺伝子の視点から解明する点に学術的意義がある。また、本研究成果から一般的な斜視の病態を解明する契機となると期待され、新たな視点からの治療法の開発に繋がる社会的意義を持つ。
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