• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2020 年度 実施状況報告書

エピジェネティクス機構制御によるケロイド・肥厚性瘢痕に対する新規治療法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 19K10006
研究機関愛知県がんセンター(研究所)

研究代表者

高成 啓介  愛知県がんセンター(研究所), がん病態生理学分野, 研究員 (80378190)

研究分担者 中村 優  名古屋大学, 医学部附属病院, 病院助教 (00739724) [辞退]
亀井 譲  名古屋大学, 医学系研究科, 教授 (10257678)
蛯沢 克己  名古屋大学, 医学部附属病院, 病院助教 (20397459)
新城 恵子  名古屋大学, 医学系研究科, 講師 (40641618)
内堀 貴文  名古屋大学, 医学部附属病院, 助教 (30625760) [辞退]
大石 真由美  名古屋大学, 医学部附属病院, 医員 (00880098)
神戸 未来  名古屋大学, 医学部附属病院, 病院助教 (50597862)
研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2022-03-31
キーワードケロイド / 肥厚性瘢痕 / エピジェネティクス
研究実績の概要

目的:ケロイドは皮膚線維芽細胞が産生した細胞外基質が過剰蓄積する皮膚良性腫瘍である。前胸部・肩・恥骨上など特定部位にケロイドが発生することから、機械的刺激によるシグナル伝達の活性化やこれに伴うエピジェネティックな遺伝子発現調節が関与すると考えられているが、正常な創傷治癒過程との違いを決定づける直接的因子は明らかでない。我々はエピジェネティクスの観点からケロイドの発生機序に迫るために研究を行っている。
方法:前年度の研究によってケロイドに特異的な遺伝子の候補をあげることができたため、今年度は臨床のサンプルより樹立した正常瘢痕およびケロイド由来のヒト皮膚線維芽細胞を用い、実際に候補となった7遺伝子の変動がみられるかについてin vitroで検証を行った。
結果:候補となった7遺伝子のうち、定量PCRにおいて正常瘢痕・ケロイド由来ヒト皮膚線維芽細胞で差次的発現を示したのは1遺伝子であった。この遺伝子に対してタンパク定量を行った結果、定量PCRと同様に発現量に差がみられた。
考察・次年度の予定:今年度の研究において、正常瘢痕由来ヒト皮膚線維芽細胞とケロイド由来ヒト皮膚線維芽細胞の比較において、特定遺伝子の差次的発現が示された。正常線維芽細胞は、創傷およびその治癒過程を経て、異なる性質の正常瘢痕線維芽細胞とケロイド線維芽細胞に変化すると考えられ、この遺伝子は創傷治癒過程においてエピジェネティックな発現調節を受けていることが示唆される。次年度はこれに基づいて、この遺伝子発現調節について、DNAメチル化などのエピジェネティクス制御との関連を検討する。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

当初の目的であった、前年度のデータベース解析で得られたケロイド特異的な候補遺伝子に対するin vitroでの検証実験を行うことができた。また、次年度はこれに基づいてエピジェネティクス解析を行う準備を進めている。

今後の研究の推進方策

次年度以降はエピジェネティクス解析を行う予定である。また、得られた候補遺伝子が正常瘢痕・ケロイドの表現型を変化させる作用機序についても同時に検証を行っていく。

次年度使用額が生じた理由

エピジェネティクス解析に用いるヒトケロイド細胞が予定よりも少なかったため、その処理や培養、解析にかかる費用が少なくなり、残額が生じた。次年度で予定数を取得し、使用する予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2020

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] パブリックデータベースを用いたケロイド関連遺伝子の探索2020

    • 著者名/発表者名
      大石真由美、新城恵子、高成啓介、内堀貴文、中村 優、神戸未来、落合美奈、鈴木寛久、蛯沢克己、近藤 豊、亀井 譲
    • 学会等名
      第12回日本創傷外科学会総会・学術集会

URL: 

公開日: 2021-12-27  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi