研究分担者 |
藤川 平四朗 大阪公立大学, 大学院医学研究科, 後期臨床研究医 (80740373)
前田 周作 大阪公立大学, 大学院医学研究科, 病院講師 (30817789)
羽多野 隆治 大阪公立大学, 大学院医学研究科, 准教授 (10382144)
八代 正和 大阪公立大学, 大学院医学研究科, 准教授 (60305638)
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研究実績の概要 |
本研究は細胞間の情報伝達機構として最近注目されている細胞外小胞のエクソソームの観点から、悪性黒色腫細胞と癌微小環境の癌関連線維芽細胞(cancer-associated fibroblasts、 以下CAFs)との相互作用機序解明、具体的には、CAFsからの悪性黒色腫(以下MM)の増殖進展に関与するエクソソームを同定し、その機序に立脚した悪性黒色腫の新規治療薬開発を目的とする。前回までに、MMのCAFsからのエクソソームはCD9+、CD63+のものがメインと考えられること、またMM患者90症例について癌細胞およびCAFsについてCD9、CD63、CD81を免疫染色し、それぞれの5年無病率を比較したところ(ログランク検定)、CAFs のCD9+だった症例は予後良好であるという結果が得られた(p<0.05)ことを報告した。以上より悪性黒色腫のCAFから産生されるエクソソームはCD9とCD63が主で、それらは悪性黒色腫細胞の増殖を抑制し、癌の悪性度を抑制していると考えられたた。今回は上記内容を論文化し、Anticancer researchに投稿し、採択された。(Naho Fujii, Masakazu Yashiro, Takaharu Hatano, Heishiro Fujikawa, Hisashi Motomura. CD9-positive Exosomes Derived from Cancer-associated Fibroblasts Might Inhibit the Proliferation of Malignant Melanoma. Anticancer Research 43:25-33(2023))
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