| 研究課題/領域番号 |
19K10031
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| 研究機関 | 横浜市立大学 |
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研究代表者 |
北山 晋也 横浜市立大学, 医学部, 助教 (30714258)
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| 研究分担者 |
鍵本 慎太郎 横浜市立大学, 附属病院, 助教 (10737480)
矢吹 雄一郎 横浜市立大学, 附属病院, 助教 (30610357)
前川 二郎 横浜市立大学, 医学研究科, 教授 (70244449)
三上 太郎 横浜市立大学, 医学研究科, 客員准教授 (90315804)
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| 研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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| キーワード | lymphedema / biotube / microsurgery / regenerative medicine |
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| 研究実績の概要 |
2019年度はラットにおいてbiotubeの作成と大腿静脈への吻合、及びその開存性を評価した。材質および外径の異なる３種の桿状合成樹脂（A:ポリブタジエン／外径3000μm、B:シリコンゴム／1000μm、C:フッ素樹脂／600μm）をラット鼠径部皮下に埋入して３種のbiotubeを作成し、１ヶ月に対側鼠径部の大腿静脈へ間置するように移植を行った。移植の際にはbiotubeの一部をサンプリングし、移植１ヶ月後には移植部を観察して開存の評価を行った。ラット14体に対して上記を行い、以下の結果を得た。
・収縮により樹脂の外径よりやや小さい内径となるものの、概ね外径に対応した内径のbiotubeが形成された。最も外径の小さい樹脂Cを用いた場合、biotube周囲の炎症細胞浸潤と壁の肥厚が見られる例があった。
・開存評価では、14部位中7部位で開存が確認され、全体の開存率は50%であった。口径別の開存率では、大腿動脈と口径差の少ない樹脂Bで最も高く（57％）、最もの内径の小さい樹脂Cで最も低かった（33%）。
biotubeの形成と大腿静脈への吻合は可能であり、一定の開存率が示されたが、過去に報告されている大腿動脈での開存率よりは低い結果となった。樹脂により開存率に差があり、口径や表面性状など、biotubeの特性に至適条件がある可能性が示唆された。得られた成果は第２８回日本形成外科基礎学術集会で報告を行った。
次年度以降は吻合前後のbiotubeの組織学的解析、ヒト／ラットリンパ管内皮細胞の特性解析、など残存課題に対して検討を行っていく予定である。
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| 現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究実績の概要に記載したとおり、研究計画に対して概ね順調な進行であると考える。
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| 今後の研究の推進方策 |
本年度の研究により、細口径静脈においてもbiotubeの作成・移植が可能で、吻合後１ヶ月での開存が維持されることが確認できた。一方で開存率は細口径動脈に比して低く、開存率を上げるための要因の検討が必要と考えられた。今後はbiotubeの組織学的なアプローチを行い、要因の検討を行っていく。
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| 次年度使用額が生じた理由 |
実験に際して、研究室の備品などの仕様により物品費が予定より抑えられたこと、参加予定であった学会に参加できなかったことなどにより次年度使用額が生じた。
当該助成金は、次年度の実験費用や備品購入（組織学的検討を含むため、費用がかかることが予想される）、学会参加などに使用する計画である。
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