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2023 年度 実績報告書

爪再生―爪幹細胞による爪欠損の新たな治療法開発―

研究課題

研究課題/領域番号 19K10032
研究機関名古屋市立大学

研究代表者

岡本 秀貴  名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 教授 (00453069)

研究分担者 川口 洋平  名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 助教 (90766734)
永谷 祐子  名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 教授 (90291583)
浅井 清文  名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 教授 (70212462)
研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2024-03-31
キーワード爪 / 上皮細胞 / 線維芽細胞 / 再生医療 / 硬性ケラチン / ハードケラチン
研究実績の概要

爪の欠損は先天性、剥脱、挫滅などで引き起こされる。現在、爪欠損に対する有効な治療法はなく、患者からは再生医療による新たな治療法の確立が待たれている。我々はより質の高い爪の再生および臨床応用を実現することを最終的な目的としている。爪組織は一見単純な器官に思えるが、産生された硬性ケラチンを複雑な層状に重ねてさらに緻密な硬組織と成してそれを秩序的に一定方向に伸長させていくという非常に複雑な器官である。
ラットの前足および後足から爪母を顕微鏡下に採取して爪線維芽細胞を培養してゼラチン内に封入した。次にフィーダー細胞の上で爪上皮細胞を培養して、線維芽細胞を含んだゼラチンの上に爪上皮細胞を蒔いてラットの背部皮下に移植して生体内での爪産生を試みた。産生された物質を硬性ケラチンの抗体で免疫染色して硬性ケラチンの産生は確認できたが、産生された物質の形態が球状であり硬性ケラチンの分布も不均一であった。爪上皮細胞をラット背部皮下に移植する際のスキャフォード(足場)をポリカプロラクトンにしてみたが硬性ケラチンの産生は不十分であった。そこで移植する爪上皮細胞の密度を上げるために磁性を持つナノ粒子を爪上皮細胞に結合させて磁石上で培養する方法を試みている。そして、より爪に近い硬性ケラチンを作製するためにコラーゲン薄膜の上で爪上皮細胞を培養してラット背部皮下に移植したが硬性ケラチンの層と層の間がはがれてしまい理想的な爪(硬性ケラチン)の産生には至ってはおらず研究継続中である。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2023

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (4件)

  • [雑誌論文] Median Nerve Recovery and Morphological Change on MRI at 24 Months after Open Carpal Tunnel Release2023

    • 著者名/発表者名
      HATTORI Yusuke、KAWAGUCHI Yohei、USAMI Takuya、WAGURI-NAGAYA Yuko、MURAKAMI Hideki、OKAMOTO Hideki
    • 雑誌名

      The Journal of Hand Surgery (Asian-Pacific Volume)

      巻: 28 ページ: 197~204

    • DOI

      10.1142/S2424835523500212

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Mid-term outcomes of digital nerve injuries treated with Renerve? synthetic collagen nerve conduits: A retrospective single-center study2023

    • 著者名/発表者名
      Takeda Shinsuke、Kurimoto Shigeru、Tanaka Yoshihiro、Mitsuya So、Hirata Hitoshi、Murakami Hideki、Jianmongkol Surut、Okamoto Hideki
    • 雑誌名

      Journal of Orthopaedic Science

      巻: 23 ページ: S0949~2658

    • DOI

      10.1016/j.jos.2023.04.004

  • [学会発表] コラーゲン製人工神経を用いた末梢神経再生と神経再生の未来2023

    • 著者名/発表者名
      岡本秀貴、川口洋平、上用祐士、平田 仁、村上英樹、関谷勇人
    • 学会等名
      第38回中部日本手外科研究会
  • [学会発表] 神経誘導術の歴史と人工神経を用いた神経誘導術2023

    • 著者名/発表者名
      岡本秀貴、川口洋平、五十棲秀幸、上用祐士、服部勇介、加藤健太、村上英樹
    • 学会等名
      第49回日本マイクロサージャリー学会学術集会
  • [学会発表] 手根管開放術後2年間の臨床経過とMRIによる形態学的変化の検討2023

    • 著者名/発表者名
      服部勇介、川口洋平、上用祐士、永谷祐子、遠藤浩二郎、村上英樹、岡本秀貴
    • 学会等名
      第66回日本手外科学会学術集会
  • [学会発表] 手指・手関節のスポーツ傷害2023

    • 著者名/発表者名
      岡本秀貴
    • 学会等名
      札幌スポーツ医科学セミナー’23

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公開日: 2024-12-25  

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