研究課題
基盤研究(C)
サーカディアンリズムは加齢に伴い、生理機能動態のタイミング分配(同調)機能が低下する。我々は生殖機能の加齢変容において、環境サイクルとサーカディアンリズムとの時間秩序を最適化することにより不妊症を回復しうることを明らかにした。そこで本研究では、様々な生理機能のタイミングを制御する体内時計中枢・視交叉上核について、加齢変容を生じる要因を特定し、環境変化との調和を図る生体時間秩序の維持に破綻をきたす生理基盤を明らかにする。
環境生理学
時計遺伝子欠損マウス7系統について生体レベルでのサーカディアンリズム表出(自由継続)及びノンパラメトリック同調、さらにパラメトリック同調を評価した。これらの研究成果は、体内時計中枢・視交叉上核の加齢変容因子の絞り込みにつながり、神経間リズム同調因子の特定と共に階層的なサーカディアンリズム同調機構の根元的な理解に展開していくことが期待される。これらの研究成果をもとに、体内時計中枢である視交叉上核における加齢に伴うサーカディアンリズム機能減弱を解明し、生体レベルにおける加齢の最適化につなげてゆく。