大腸粘膜常在マクロファージは、胎生期由来のものが生後骨髄単球由来マクロファージによって置換される。しかし骨髄単球由来マクロファージが大腸粘膜常在マクロファージ固有の形質を獲得する機序については不明のままであった。本研究は「大腸常在マクロファージに持続感染する微生物とその発現産物が、同マクロファージに固有の形質賦与に寄与する」という実験仮説に沿って企画遂行され、大腸粘膜常在マクロファージ内に持続感染するStenotrophomonas maltophiliaおよび同菌に由来するsmlt2713を、同マクロファージ固有の形質を賦与する共生因子として見出した。
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