研究課題/領域番号 |
19K10109
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
高江洲 かずみ (河田かずみ) 岡山大学, 医歯薬学総合研究科, 助教 (10457228)
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研究分担者 |
服部 高子 岡山大学, 医歯薬学総合研究科, 助教 (00228488)
青山 絵理子 岡山大学, 医歯薬学総合研究科, 助教 (10432650)
滝川 正春 岡山大学, 医歯薬学総合研究科, 教授 (20112063)
西田 崇 岡山大学, 医歯薬学総合研究科, 准教授 (30322233)
久保田 聡 岡山大学, 医歯薬学総合研究科, 教授 (90221936)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 象牙芽前駆細胞 / IFT88 / 細胞増殖 / 一次繊毛 / 細胞分化 / 細胞極性 |
研究実績の概要 |
日本人の平均寿命は年々伸びている反面、健康寿命は伸びていない。健康寿命を延長には咀嚼機能の維持が鍵となるため、歯牙の再生療法の開拓が望まれている。個々の歯牙の再建には象牙質の再生が必須であるが、自然状態での象牙質再生能力は不充分である。 このため、象牙芽細胞の細胞外環境感知センサー、つまり〝一次繊毛”の形成や細胞周期の制御に機能するIntraflagellar transport (Ift) 88を機能制御することで、象牙質再生の実現を我々は目指している。理想的な形質・形態の象牙質を再生するためには、まず正常象牙質の形成過程を解明する必要がある。そのために、まず、1. 象牙芽前駆細胞の接着・増殖、2. 分化、3. 細胞極性の分子制御機構を検討する。その上で、象牙質再生法の開発を検討していく。 現在までに、Ift88をノックダウンした象牙芽前駆細胞であるsh-Ift88 KN-3細胞では、一次繊毛形成に関係なく、細胞接着能力や細胞増殖速度が抑制されることを確認している。本年度は、IFT88の象牙芽細胞分化における機能について探索を行った。その結果、IFT88は一次繊毛形成に働き、一次繊毛関連シグナルの一つである古典的WNTシグナルの抑制を介して象牙芽細胞分化を制御することを明らかにした。また、古典的WNTシグナルは一次繊毛形成を抑制することも明らかにし、一次繊毛と古典的WNTシグナルの間にはネガティブフィードバックが存在することが示唆された。この研究内容は、国際雑誌Boneへの掲載が決まっている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
本年度は、計画通り、KN-3細胞において、IFT88が象牙芽細胞分化を調節する機構の探索を行い、研究内容を国際雑誌Boneへ発表することが出来た。しかしながら、IFT88がKN-3細胞において、細胞接着や細胞増殖を調節する詳細な機構については解明できておらず、研究推進方策と比較すると、やや遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
今後は、IFT88によるKN-3細胞の接着・細胞増殖抑制機構の詳細な検討を行う予定である。その後、一次繊毛による象牙芽細胞極性制御機構の解明を行うことを計画している。
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次年度使用額が生じた理由 |
(理由) コロナ流行により、学会等がweb開催となり、旅費がかからなかったため、次年度使用額が生じた。 (使用計画)翌年度分として請求した助成金と合わせた総額;1,797,705円を物品費;1,579,020円、旅費;101,020円、人件費・謝金;58,833円、その他;58,832円の内訳で使用計画である。
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