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2020 年度 実施状況報告書

歯周病における転写因子mohawk homeobox(Mkx)の関与

研究課題

研究課題/領域番号 19K10145
研究機関東京医科歯科大学

研究代表者

原田 浩之  東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 教授 (40343149)

研究分担者 青木 章  東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 教授 (30302889)
淺原 弘嗣  東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 教授 (70294460)
研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2022-03-31
キーワード歯根膜 / Mohawk homeobox (Mkx) / single-cell RNA sequence
研究実績の概要

歯周組織の維持および再生に重要な役割を果たしている歯根膜は多様性のある複数の細胞集団から成り立っており、その細胞多様性を明らかにするとともに、転写因子mohawk homeobox (Mkx)が歯根膜細胞においてどのようにその恒常性を維持しているのかをシングルセルRNAシークエンスを用いて解析を行った。まずは繰り返し実験を行い、ラット歯根膜細胞の単離に成功した。オス6週齢ラットの上下左右計12本の臼歯を抜歯して、酵素処理を行ったのちにFacsによるライブセルソーティングにて得た細胞を10xGenomics社のChromiumシステムを用いてシングルセルライブラリーを作成し、次世代シークエンサーで解析を行った。現在では解析を行っている最中ではあるが、野生型ラットとMkxノックアウトラットとでは同様のクラスターに分けることができたが、特に間葉系細胞を示すクラスターではMkxと並び歯根膜における非常に重要な転写因子であるScxの発現する細胞がMkxと異なり、MkxノックアウトラットではScx発現細胞数が増加していることがわかった。また骨形成にかかわる遺伝子の発現上昇も明らかになったなどMkxをノックアウトすることによって多くの遺伝子発現に変化をもたらしているといえる

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

1: 当初の計画以上に進展している

理由

新型コロナウイルスにより動物の管理および準備に滞りが生じていたが、その後予定より速やかに細胞単離技術の確立に成功したため年度内に予定していた実験を行うことができた。

今後の研究の推進方策

現在あるシングルセルライブラリーの解析をさらに進め、前述以外にも炎症に関わる遺伝子や破骨細胞の発現変化などを調べるとともにMkxとそれらの転写因子との組織学的局在について組織切片、免疫染色を用いて解析していく予定である。最終的にはMkxの歯根膜細胞における機能や作用機序、制御機構を明らかにし、歯根膜の恒常性維持に寄与することを目標としている。

次年度使用額が生じた理由

コロナ禍で、学会出張がなかったため次年度使用額が生じた。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2021

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件)

  • [雑誌論文] Activation of β2-adrenergic receptor signals suppresses mesenchymal phenotypes of oral squamous cell carcinoma cells.2021

    • 著者名/発表者名
      Sakakitani S, Podyma-Inoue KA, Takayama R, Takahashi K, Ishigami-Yuasa M, Kagechika H, Harada H, Watabe T.
    • 雑誌名

      Cancer Sci

      巻: 112 ページ: 155-167

    • DOI

      10.1111/cas.14670.

    • 査読あり / オープンアクセス

URL: 

公開日: 2021-12-27  

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