研究課題/領域番号 |
19K10170
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研究機関 | 京都府立医科大学 |
研究代表者 |
足立 圭司 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (70457951)
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研究分担者 |
足立 哲也 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (10613573)
山本 俊郎 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (40347472)
金村 成智 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (70204542)
PEZZOTTI G. 京都工芸繊維大学, 材料化学系, 教授 (70262962)
扇谷 えり子 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (80300820)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | ラマン分光法 / シュワン細胞 / ミエリン / 単純ヘルペスウイルス1型 |
研究実績の概要 |
本研究は、単純ヘルペスウイルス1型(HSV-1)の神経細胞への感染に伴う、宿主細胞とウイルス粒子のダイナミックな変化をラマン分光法で非侵襲的に可視化し、HSV-1感染症の病態解明を行う。口唇ヘルペス引き起こすHSV-1の感染メカニズムは不明な点が多く、ウイルスの侵入や再活性化に伴う変化を詳細に理解するには、ウイルス粒子の動態を宿主細胞内でモニタリングする必要がある。しかし、従来の研究手法は、細胞を破壊する方法が大部分であり、宿主とウイルス間で起こるダイナミックな変化をありのままの状態でモニタリングするのは困難であった。我々は、無染色、低侵襲で分子レベルの解析ができるラマン分光法に着目した。ラマン分光法を用い初感染や再活性化時に起こるウイルス及び神経細胞の分子レベルの変化をリアルタイムに同時に解析することができれば、感染や再活性化に関連する分子を同定することが可能となる。本研究の成果は、HSV-1感染症の病態解明だけでなくアシクロビルに代わる新規抗ヘルペス薬やワクチンの開発に繋がることが期待できる。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
2020年度はラットシュワン細胞株 IFRS1 とPC12の共培養系により、ミエリンモデルが確立した。2021年度は、COVID19の感染拡大により消耗品の納品が遅延し、結果的にミエリンのウイルス感染実験が遅延した。2022年度は感染モデルの作成し、ラマン解析を行う。
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今後の研究の推進方策 |
初年度である2019年度はウイルスのラマン解析を行った。2020年度は、PC12とラットシュワン細胞株 IFRS1 の共培養によるミエリンモデルを確立した。2021年度はCOVID19の感染拡大により、消耗品の納品が遅延し研究計画が遅れることとなった。2022年度は感染モデルを確立し、ラマン解析を行う予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
2021年度は、COVID19の感染拡大により消耗品の納品が遅延し、結果的にミエリンのウイルス感染実験が遅延した。2022年度は感染モデルの作成のための試薬を購入し、感染モデルを作成する。また作成した感染モデルにラマン解析を行う。
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