研究課題/領域番号 |
19K10185
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
橋口 千琴 鹿児島大学, 医歯学域鹿児島大学病院, 助教 (10596860)
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研究分担者 |
白方 良典 鹿児島大学, 医歯学域歯学系, 准教授 (60359982)
中村 利明 鹿児島大学, 医歯学域鹿児島大学病院, 講師 (60381183)
川本 真一郎 鹿児島大学, 医歯学総合研究科, 客員研究員 (70295260)
野口 和行 鹿児島大学, 医歯学域歯学系, 教授 (90218298)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | インプラント |
研究実績の概要 |
歯牙喪失後の口腔機能の回復を目的に、固定式・可撤式補綴物(ブリッジ・義歯)に加えて歯科インプラントのニーズも高くなっており、治療は今日日常的に行われているが、その予後に考慮すべき全身疾患を抱える患者も多い。 本研究においては、その中でも、インプラント治療の相対禁忌症の一つであり、近年患者数が急増している糖尿病が骨インプラント結合に与える影響について検討を行うと共に、種々の抗糖尿病薬がそれぞれ骨インプラント結合へ与える影響について、また、近年チタンの生体適合性の向上を目的に様々な表面改質が報告されているが、骨格形成・骨折治癒などのあらゆる生理的骨形成に必須の役割を担うことが明らかになっており、強力な骨誘導タンパクであることが知られてる Bone Morphogenetic Protein-9(BMP-9)をコーティングすることによる、インプラント骨結合へ与える影響についても検討を行うことで、糖尿病患者におけるより効果的なインプラント治療を検証すると共に、そのガイドラインの構築を図ることを目的としている。 具体的には、BMP-2・9を表面固定したチタン上での細胞動態の比較と分析を行うと共に、2型糖尿病のモデル動物を用いて、糖尿病、抗糖尿病薬、BMP2・9それぞれの影響について、骨インプラント結合について生体力学的・組織形態計測学的検討を行っていく予定である。 現在までは、in vitroでのチタン表面上での細胞動態の分析実験、in vivoでのラットへの実験用インプラントの埋入を行ってきている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
新しいインプラント体の設定や納入、表面処理方法、使用薬剤の濃度や量の設定、動物倫理委員会に対する動物実験計画書の修正等に昨年度より時間がかかってしまっていた為や、埋入スケジュールの中断等があった為。
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今後の研究の推進方策 |
本年度ではvivoでの実験を中心に進めていくとともに、vitroでの実験についても必要分は再検証を行っていく予定である。非脱灰標本を作製し光学顕微鏡・蛍光顕微鏡を用いて骨接触率と骨代謝状態の評価・分析を行っていく。 進捗状況の遅れに対しては、研究分担者の他に大学院生等に実験協力の依頼を行うと共に、標本作成・測定など一部について外部依頼も考慮を行っていく予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
実験の実施の遅れにより、実験動物や実験用インプラント、薬品等の消耗品の購入が遅れている為。 (使用計画) 本年度実施予定の研究計画のうち、未実施分に必要な経費に加えて、期間内での終了の為に必要であれば標本作製・測定の一部外部依頼も考慮予定である。
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