研究課題/領域番号 |
19K10198
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
川田 哲男 東北大学, 歯学研究科, 大学院非常勤講師 (80292225)
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研究分担者 |
小山 重人 東北大学, 大学病院, 准教授 (10225089)
依田 信裕 東北大学, 大学病院, 講師 (20451601)
佐々木 啓一 東北大学, 歯学研究科, 教授 (30178644)
相田 潤 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 教授 (80463777) [辞退]
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 歯科インプラント / 骨リモデリング / 有限要素解析 / コーンビームCT |
研究実績の概要 |
本研究は,インプラント補綴治療を受けた患者に対し,補綴直後,補綴1年後,2年後に歯科用コーンビームCT撮影を実施し,CT画像解析からインプラント周囲骨の経時的変化を実測し,CTデータベースの有限要素解析モデルから顎骨内のメカニカルストレス分布を算出することで,実際の経時的骨変化との関連を検証している.被験者は東北大学病院歯科インプラントセンターにて補綴治療が終了した患者で,包括規準を満たすものをリクルートしているが,現時点で前年度を合わせて28名から同意書を得ることができ,そのうち約半数が2年後のCT撮影まで終了している. CT撮影後は画像処理ソフトウェアScan IPにてセグメンテーション後に3次元構築し,骨の外形状の経年的変化様相を解析した.また、CTデータを用いた有限要素解析については、連携協力機関のシドニー大学(オーストラリア)の研究協力者とWebミーティングを通して進捗し,現在被験者10名分の解析が終了している. また,被験者の生体力学的背景因子としてインプラントの位置,抜歯からインプラント埋入までの期間,TEC装着から最終補綴までの期間,TEC装着時のISQ(インプラント安定指数),インプラント周囲骨量(ベースライン時),骨代謝に影響する疾患の有無,喫煙の有無,口腔清掃状態(PCR),対合歯の状態,咬合力(デンタルプレスケール値),年齢,性別,職業、婚姻状態,教育歴(最終学歴),飲酒,心理的ストレス尺度(K6),口腔関連QOL(OHIP-54J)を調査している.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
現在まで,予定されていた人数のインプラント治療終了見込みの被験者は確保されている.しかしながら,被験者それぞれのCT画像データを利用した有限要素解析については,まだ半数程度しか終了見込みではない.連携機関とのWebミーティングによりさらなる進捗が可能と考えているが,上記の理由により進捗はやや遅れていると判断した.
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今後の研究の推進方策 |
今後は研究分担者とともに被験者のCT画像解析を進める.今年度前半には全ての被験者において補綴2年後までのCTデータが確保される見込みであるため,前半にはCT画像解析を終了する予定である.また,インプラントおよび周囲骨の3次元有限要素解析モデルによる解析は,連携機関とのWebミーティング頻度を増やし,こちらも今年度前半には全被験者分の解析を終了する予定である.解析結果については英文論文にまとめて発表予定である.
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