研究課題/領域番号 |
19K10205
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
三野 卓哉 岡山大学, 医歯薬学域, 助教 (10625718)
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研究分担者 |
窪木 拓男 岡山大学, 医歯薬学域, 教授 (00225195)
大野 彩 (木村彩) 岡山大学, 大学病院, 講師 (20584626)
大野 充昭 岡山大学, 医歯薬学域, 准教授 (60613156)
山下 徹 岡山大学, 医歯薬学域, 准教授 (60644408)
黒崎 陽子 岡山大学, 大学病院, 助教 (90759664)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 脳由来神経栄養因子(BDNF) / 認知症 / 咀嚼 / バイオマーカー |
研究実績の概要 |
本年度は,昨年度に倫理委員会の承認を得た「健常者における試験的咀嚼運動刺激と脳由来神経栄養因子の関連性の検討(臨2102-001)」の申請書類に沿って研究を開始した.まず,トライアルとして2名の成人健常男性を対象に,無刺激ガム(唾液検査で用いる無味,無香料のガム)を用いた試験的咀嚼運動刺激を行わせた.試験的ガム咀嚼運動時間は60分と設定した.2mlの採血は試験的ガム咀嚼運動刺激開始の5分前(ベースライン)と運動刺激終了直後の計2回行った.唾液の採取は試験的ガム咀嚼運動刺激開始の5分前(ベースライン)と刺激開始後1分,20分,40分,60分,90分(刺激終了後30分)の計6回行った.採取した唾液と血液は,4°Cで15分間3000rpm遠心分離し,-70°Cで保存した後にBDNF濃度を測定した.BDNF濃度の測定には”Mature BDNF ELISA Kit Wako”を用いた. 血漿BDNF濃度は被験者A,B共にベースライン時に比較し運動刺激終了直後が低い傾向を示した.60分の試験的ガム咀嚼時間では,血漿BDNF濃度へ影響を与えるには刺激が少ない可能性が示された.一方,唾液BDNF濃度に関して被験者Aでは,ベースライン時が一番高く,刺激開始後1分で最も低くなり,そこから刺激開始後90分まで徐々にBDNF濃度が高くなる傾向を示した.被験者Bの唾液BDNF濃度はベースライン時と刺激開始後1分以外は濃度が低すぎるためか測定ができなかった.今まで測定が難しいとされてきた唾液内のBDNF濃度を測定できる可能性が示された.
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