研究課題/領域番号 |
19K10217
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
小峰 太 日本大学, 歯学部, 准教授 (90287657)
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研究分担者 |
松村 英雄 日本大学, 歯学部, 教授 (40199857)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 接着ブリッジ / ジルコニア / 接着強さ / 適合 |
研究実績の概要 |
①維持装置を付与したジルコニアと前装用コンポジットレジンとの接着強さ ジルコニア表面にグレーズ陶材を焼成した群(ZR-GL),グレーズ陶材塗布後,平均粒径が50 μm,70 μmおよび105 μmの白色アルミナを付与し焼成した群(ZR-AL50,ZR-AL70,ZR-AL105),アルミナブラスト処理のみ(ZR-AB)を表面処理群とした。各群に対してクリアフィルポーセレンボンドアクチベーター(ACT),クリアフィルフォトボンドボンディングエイジェント(CPB),CPBとACTの等量混和液(CPB+ACT)およびプライマー未塗布(UP)の4条件で処理した。UP群では,ZR-GL70とZR-AL105が他の表面処理群と比較して有意に高い接着強さを示した。水中熱サイクル負荷前では,ZR-AB,ZR-AL50,ZR-AL70およびZR-AL105で,負荷後では,ZR-AL50,ZR-AL70およびZR-AL105でCPB+ACTが他のプライマー群よりも有意に高い接着強さを示した。以上から,アルミナの平均粒径が70 μm以上で高い機械的嵌合力を得ることが示唆された。 ②フレームワーク形態の違いが陶材前装ジルコニア接着ブリッジの適合に及ぼす影響 上顎中切歯を支台歯とした片側性接着ブリッジを想定した.接着ブリッジのポンティック唇側面に陶材を前装するために0.5 mm,1.0 mm,2.0 mmカットバックした群(以下,それぞれCB 0.5,CB 1.0,CB 2.0)の3群とした.その後,ポンティック唇側面にカットバック量に応じて陶材を築盛,焼成した.適合の測定はレプリカ法を用いて,接着ブリッジと支台歯の内面間隙量を測定した.CB 1.0が他群と比較して有意に小さい内面間隙量を示した.先行研究により,陶材焼成前のフレームワークでは,ポンティック部の体積が小さいほど適合に優れることが示されている.以上より,陶材の築盛量が片側性ジルコニア接着ブリッジの適合に影響する可能性が示された.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
令和2年度は,ジルコニアに維持装置の付与によるレジン材料との接着強さの評価を行う予定であった.当初の研究計画に沿った内容,期間で研究は実施された.2020年5月に研究成果を学術大会で発表した.また,研究結果の解析,分析も行い,現在論文作成中である. また,令和2年度に研究予定であった,前装ジルコニア接着ブリッジの適合性の評価についても研究が実施された.その研究結果も解析,分析が終了し,2020年5月の学術大会で報告した.また,論文も現在投稿中である.
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今後の研究の推進方策 |
現在のところ交付申請書の内容に従い研究が遂行されている.研究計画の変更および研究を遂行する上での課題は生じていない. 令和3年度に実施予定である,リテンションビーズ様構造を付与したレジン前装ジルコニア接着ブリッジの破壊強度試験と並行して,インプラント上部構造にリテンションビーズ様構造を付与した場合の破壊強度試験も行う予定である. 一方,研究の進捗状況が当初の計画より進展した場合は,追加での研究を行うことも考えている.
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次年度使用額が生じた理由 |
研究計画どおり経費を使用したところ,端数が生じたため。そのため,特段の研究内容の変更はなし。次年度への繰越金は,令和3年度の助成金と合算して,研究計画に従って予算執行を行う。
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