研究課題/領域番号 |
19K10248
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研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
鈴木 善貴 徳島大学, 病院, 講師 (40581393)
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研究分担者 |
安陪 晋 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(歯学域), 講師 (10359911)
可児 耕一 徳島大学, 病院, 助教 (60709583)
大倉 一夫 徳島大学, 病院, 講師 (70304540)
松香 芳三 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(歯学域), 教授 (90243477)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 睡眠時ブラキシズム / 口腔内湿潤度 / 睡眠呼吸障害 |
研究実績の概要 |
閉塞性睡眠時無呼吸や睡眠時ブラキシズム(歯ぎしり)において、コンプライアンスが高く、簡便で安全性の高い治療は未だなく、比較的安全性の高い治療とされているスプリント治療においても歯列の変化など不可逆的な副作用が報告されている。研究代表者は、口腔湿潤状態が、気道の通気性を向上させることにより無呼吸を緩和し、また唾液分泌/拡散の必要性を減少させることによりブラキシズムを緩和させるのではないかとの仮説を立てた。本研究は、口腔内湿潤度と睡眠中の呼吸障害および咀嚼筋活動の相関、口腔湿潤度の保持(人工唾液)による睡眠中の呼吸障害および咀嚼筋活動への効果を調査し、口腔湿潤度と閉塞性睡眠時無呼吸および睡眠時ブラキシズムの関係と有効性について明らかにすることを目的としている。2019年度、測定環境のセットアップが完了させており、2020年度は可能な限りでボランティアを募り、測定を行った。現在までのところ、11名の測定を行っており(うち1名は1夜目で脱落)、最後の1名に関しては新たな睡眠測定室にて測定を行い、測定環境に問題がなく、測定システムが正常に作動していることを確認できたため、2021年度も引き続き測定を行っていく予定である。測定データの解析も順次行っており、現在睡眠判定および睡眠時ブラキシズムの判定を行っていっている最中である。今後は被験者をさらに増やし、データ解析を進め、口腔内湿潤度と睡眠中の呼吸障害および咀嚼筋活動の相関を明らかにしていく予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
前年度と同様に2020年度前半は学部棟の改修工事騒音や粉塵等により、被験者が安心して睡眠できる環境になく、測定室が使えない状況の日が多かった。また、新型コロナ感染対策の一環として、不急の睡眠測定を見合わせるよう通達があった。後半に入り、睡眠測定を再開できるようになったが、睡眠測定室そのものが移転し、そのセットアップ、試用に時間がかかり、被験者数測定が遅延した。
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今後の研究の推進方策 |
現在も新型コロナ感染拡大の最中であり、今後睡眠測定が継続してできるかわからない。まず6月までに現在までに測定したデータの睡眠判定および睡眠時ブラキシズム・呼吸障害判定を行っていく。ここで得られた研究結果に関して、10月以降に開催される学術大会で中間報告として発表したいと考えている。ゴールデンウィークから2週間以上経過した6月以降、感染拡大が落ち着いていれば、月2名のペースで今年度12名の睡眠測定を行っていきたいと考えている。
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次年度使用額が生じた理由 |
2020年度は新型コロナウィルスの影響により、学会がオンライン開催となり、旅費の支払いがなかった。また、睡眠測定の実施も困難であったため、被験者謝金もほとんど使用できなかった。次年度は睡眠測定を行い、被験者謝金を使用していくと共に、解析ソフトウェアの購入も検討している。
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