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2023 年度 実績報告書

口腔機能低下が脳神経活動に及ぼす影響~脳機能イメージング法での検証~

研究課題

研究課題/領域番号 19K10252
研究機関北海道医療大学

研究代表者

川西 克弥  北海道医療大学, 歯学部, 准教授 (10438377)

研究分担者 豊下 祥史  北海道医療大学, 歯学部, 准教授 (20399900)
藤井 博匡  北海道医療大学, その他, 客員教授 (70209013)
越野 寿  北海道医療大学, 歯学部, 教授 (90186669)
長澤 敏行  北海道医療大学, 歯学部, 教授 (90262203)
研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2024-03-31
キーワード口腔機能低下 / 咀嚼 / MRI
研究実績の概要

本研究の目的は、歯周病による咀嚼不全や抜歯に附随して生じる欠損歯列の放置などの口腔機能低下が脳機能に及ぼす影響について、脳内神経活動の依存的な変化をリアルタイムでイメージングできるマンガン造影MRI(MEMRI)による画像解析により検証することである。2020年度は6週齢のc57BL/6Jマウスに対し、慢性持続的に低濃度の塩化マンガンが徐放できる装置を体内に埋入し、120mM塩化マンガンをTotal 0.2mlを1週間継続して投与したのち、脳内MEMRI信号が検出できることを確認した。2021年度から2023年度にかけては、上顎両側臼歯部を便宜的に抜去する欠損歯列モデルマウスと上顎両側臼歯部を縫合糸で結紮した歯周病モデルマウスを作製した。健常マウスおよび各モデルマウスの抜歯窩の治癒および歯周病罹患を認めた段階で、慢性持続的に一定量の塩化マンガンを徐放できる装置を体内に埋入する処置を行った。その後、飼育飼料は固形飼料を給餌させ一週間単独飼育した。1週間後に麻酔下において体内から装置を除去し、塩化マンガンがすべて徐放されたことを確認し,脳内MEMRI信号を測定した。得られた画像は、Image Jソフト(NIH)を用いて解析した。統計学的解析には、SPSS Statistics ver 26.0(IBM Japan)を用い、有意水準は危険率5%未満とした。
MEMRI測定部位は、過去の研究報告を参考に咀嚼機能と関連が深い脳組織の領域を対象とした。歯周病モデルマウスでは、被殻および海馬でのMEMRI信号強度が健常マウスと比較して有意に低い値を示した(p < 0.05)。一方,欠損歯列モデルマウスでは、海馬でのMEMRI信号強度が健常マウスと比較して有意に低い値を示した(p < 0.05)。
以上より、口腔機能低下による脳神経活動への変化をMEMRIによって視覚的に検証することができた。今後は食餌形態の差異や認知症モデルマウスの口腔機能低下が脳内神経活動に及ぼす影響について検討する予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2023

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] 研究者の最新動向:口腔機能低下が脳神経活動に及ぼす影響について2023

    • 著者名/発表者名
      川西克弥、豊下祥史、越野寿、藤井博匡、長澤敏行
    • 雑誌名

      Precision Medicine

      巻: 6(9) ページ: 74-76

URL: 

公開日: 2024-12-25  

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