研究課題/領域番号 |
19K10263
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研究機関 | 岐阜大学 |
研究代表者 |
畠山 大二郎 岐阜大学, 医学部附属病院, 講師 (60377653)
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研究分担者 |
川口 知子 (武田知子) 岐阜大学, 医学部附属病院, 医員 (30509815)
飯田 一規 岐阜大学, 大学院医学系研究科, 講師 (30585237)
柴田 敏之 岐阜大学, 大学院医学系研究科, 教授 (50226172) [辞退]
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 歯髄細胞 / エクソソーム / iPS細胞 |
研究実績の概要 |
様々な細胞から分泌されるエクソソームは細胞外小胞の1つであり、細胞間コミュニケーションの担い手として、また疾患の診断や治療のツールとして注目されている。我々は樹立・保有する約300人分のヒト智歯歯髄細胞(DPC)からiPS細胞を誘導し、再生医療資源として利用するための研究を続けている。DPCから誘導したiPS細胞のエクソソームを精製・解析した。エクソソームの精製方法は図1に示すように、Repro Cell社のPrimate ES Cell Mediumを用いてマウスSNL上でiPS細胞を起こし、リプレートする際にラミニンコート上に播種した。SNLの混入を除くため再度リプレートをし、24時間後の培養上清を回収し、超遠心にてiPS-ES medium エクソソームとして回収した。別に無血清のDMEMで24時間培養して回収したエクソソームをiPS-DMEM エクソソームとした。精製したiPSエクソソームをナノ粒子解析(NTA)、電子顕微鏡(SEM)、およびウエスタンブロッティング(WB)で確認、また細胞遊走に対して評価した。iPS-ES medium エクソソームは、WBでエクソソームのマーカであるCD81、CD9およびCD63の発現を認め、NTA、SEMにおいてサイズの不均一性が高いことがわかった。大きな粒子の混入の可能性も考え、iPS細胞培養液のみのSEMを行ったところ、培養液のみでも不均一なサイズの粒子の存在を認めた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
コロナ禍の影響での研究活動への支障があり、実験物品の調達などの滞りなども相まっているため。
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今後の研究の推進方策 |
精製したDPCおよびiPS細胞に由来するエクソソームを用いて、次の検討を行う。1. micro RNAにて発現遺伝子を比較、2. マウスやラットに尾静脈注射による全身投与を行い、急性毒性等の有無を検査、3. エクソソームの尾静脈投与による骨折などの創傷治癒/骨形成効果の有無の検討。
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次年度使用額が生じた理由 |
コロナ禍で器材の調達や実験の遂行に支障が生じたため。
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