研究課題/領域番号 |
19K10284
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
児玉 泰光 新潟大学, 医歯学総合病院, 講師 (90419276)
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研究分担者 |
高木 律男 新潟大学, 医歯学系, 教授 (20143795) [辞退]
小林 正治 新潟大学, 医歯学系, 教授 (80195792)
齋藤 功 新潟大学, 医歯学系, 教授 (90205633)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 口唇口蓋裂 / 咬合評価 / 顎発育 / 2段階口蓋形成法 / 3次元画像 |
研究実績の概要 |
口蓋裂診療の治療成績を検討する際、咬合評価に関しては石膏模型を用いた5-Year-Old Index(5y-Index)やmodified Huddart/Bodenham Index(mHB-Index)などがあり、評価には平行模型の準備、評価基準の擦り合わせ、評価場所や外部評価者の確保などが重要で、様々な配慮を必要とする。 今回、咬合評価をより簡便に行うことを目的に、三次元デジタル画像(3D画像)を用い、唇顎口蓋裂(25症例)の石膏模型(5歳前後)を準備して咬合評価を行う。 ASO Digital Study-model R700 3D scannerで3D画像化した後、Ortho Viewer TMを用いて任意のPC上で評価可能な環境を整え、口蓋裂診療に精通した矯正歯科医2名の協力のもと、ランダム化された石膏模型と3D画像を別日に各2回の咬合評価を行った。 5y-Index では両評価者とも石膏モデルおよび3D画像にて評価者内および評価者間一致度がGoodまたはExcellent で、全評価者とも石膏モデルおよび3D画像にて評価者内および評価者間一致度がExcellent であった。各評価方法について、5y-Index およびmHB-Index に有意な差はなかった。 5y-IndexとmHB-Indexに関しては、評価方法を石膏模型から3D画像に変更しても、評価の質は維持されていることが確認された一方で、3D画像の応用により評価資料の準備軽減、時間短縮、コスト削減が期待されることから、咬合評価がより簡便となる可能性が示唆された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究成果を関連学会で発表し、論文製作に移行している
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今後の研究の推進方策 |
本研究から、口唇口蓋裂治療の咬合評価をより簡便に行うために、3D画像を用いた咬合評価は有効と思われtあ。 一方で、その精度を実体平行模型での咬合評価に近づけるために、より特化したキャリブレーションが必要と思われた。 将来的には、咬合評価をZOOMなどのオンラインシステムを利用した、非対面、同時実施できる環境に整備するとともに、光学印象を用いた資料の完全デジタル化およびクラウド化などから、咬合評価がより簡便なものとなる可能性が示唆された。
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次年度使用額が生じた理由 |
研究途中で一年間の研究期間延長となったため
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