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2021 年度 実績報告書

口腔癌の進展・転移を制御する分子メカニズムの解明

研究課題

研究課題/領域番号 19K10293
研究機関埼玉医科大学

研究代表者

野島 淳也  埼玉医科大学, 医学部, 客員講師 (50364766)

研究分担者 中平 光彦  埼玉医科大学, 医学部, 教授 (10253353)
古株 彰一郎  九州歯科大学, 歯学部, 教授 (30448899)
佐藤 毅  埼玉医科大学, 医学部, 准教授 (60406494)
研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2022-03-31
キーワード口腔扁平上皮がん / EMT / Netrin / リンパ節転移 / TGF-β / SIRT7
研究実績の概要

早期口腔癌の診断において画像診断や病理学的組織診断により,癌がどの程度浸潤やリンパ節転移をしているかなど癌細胞の分化度や組織学的悪性度,脈管侵襲の有無などを十分に考慮して治療計画を立てる.しかし癌のStageごとに治療による侵襲は拡大し,副反応による後の社会生活への負担が大きくなる.さらに5年生存率も低下するのが現状である
D'Cruzらの報告では、Wait and seeよりも予防的に先回りして治療を進める方が予後がよいことを実証している.さらに一歩進んで、侵襲の少ない治療や5年生存率の上昇を目指すには、容易に浸潤や転移をせず良性腫瘍の様に局所に止めておくことはできないか.そのためには,まず局所浸潤の程度やリンパ節転移していくという状態が個々の症例によって異なるのはどうしてなのか.そのメカニズムについて考察し,key factorをみつけて診断に応用していく必要がある.そこで申請者らはKey FactorとしてTGF-βシグナリング,Netrinシグナリング,そしてSirtuinファミリーに着目した.
口腔扁平上皮癌はTCGA(次世代シークエンサーによる網羅的解析結果を利用できる世界最大のがんデータベース)では頭頸部扁平上皮がんとして収載されている.このデータベースを解析したところ,頭頸部扁平上皮がん患者499人のがん組織では,全19,670の遺伝子のうち69%にあたる13,629遺伝子が発現していた. TGF-β2やTGF-β3と異なりTGF-β1の発現量と予後の悪さが強く相関していた.抑制型Smad6の発現が高いほど,予後が良いことがわかった.Netrin-4は相関がなかったが,Netrin-1の発現が高いほど予後が良かった.Sirtuinファミリーの中で唯一の核内に局在するタンパク脱アセチル化酵素のSIRT7は,腫瘍における発現が高いほど予後が良かった.

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2021

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] がん遺伝子Src結合分子Plectinは悪性黒色腫の増殖,移動および接着を制御する2021

    • 著者名/発表者名
      1.水田 奏,松原 琢磨,後藤 晶乃,宮脇 有希,野島 淳也,佐藤 毅,柳沼 樹,吉賀 大午,冨永 和宏,吉岡 泉,古株 彰一郎
    • 学会等名
      第75回NPO法人日本口腔科学会学術集会

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公開日: 2022-12-28  

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