研究課題
前年度に本研究で作製した3D-CGアニメーションを、VR動画へと変換する作業を行った。作成したコンテンツは以下の3つである。1)口内法における主線の方向:二等分法と平行法の違いについて、2パノラマエックス線撮影法における撮影機器の動き、3)光電効果、コンプトン効果など放射線物理学これにより、臨場感溢れる仮想現実体験を提供することが可能となった。次に、作成されたVR動画を、安全性と高速性を兼ね備えたサーバーにアップロードした。当該サーバーは堅牢なセキュリティ対策が施されており、データ保護とプライバシーが確保されている。さらに、汎用のVRゴーグルを使用し、数名の学生を対象にテスト運用を実施した。テスト運用後の聞き取り調査では、「非常に分かりやすくなった」や「理解が深まった」「他のコンテンツも見たい」といった高評価が得られたが、「VR動画酔いをした」や「メガネが邪魔で見えづらかった」「重いため長時間の閲覧はきつい」といった改善点も明らかとなった。VR動画酔いに対処するため、フレームレートを下げたり、色彩数を減らしたりといった対応が行われた。一方、メガネを着用したままでは見えづらいという意見に対しては、複数のゴーグルで試すなどの対策が必要であると判断された。今後、これらの改善点を踏まえた研究が進められることで、より効果的な仮想現実体験が提供できることが期待される。また、重さについては今後のVRゴーグルの進化が待たれる。