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2020 年度 実施状況報告書

血小板活性化因子PAFの癌・非癌細胞での細胞増殖作用機構解明と

研究課題

研究課題/領域番号 19K10305
研究機関千葉大学

研究代表者

伊豫田 学  千葉大学, 医学部附属病院, 助教 (40431746)

研究分担者 丹沢 秀樹  千葉大学, 大学院医学研究院, 教授 (50236775)
中嶋 大  千葉大学, 大学院医学研究院, 助教 (50431747)
研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2022-03-31
キーワード口腔癌 / PAF / PAFR / 遺伝子パスウェイ解析 / Ginkgolide B
研究実績の概要

本研究は血小板活性化因子(PAF: Platelet activating factor)とそのレセプターであるPAFRの、オート・クライン作用による癌の悪性循環による急激な進展への関与の程度を明らかにするとともに、その産生機構を詳細に解析し、その産生過程中に分子標的を求め、その標的を阻害する治療薬を開発することを最終目標としている。PAFは血小板だけでなく、血管内皮細胞やPAFRを産生発現する種類の癌細胞にも結合し様々な作用を及ぼす。血小板に結合すると血小板凝集を起こし、塞栓形成を促進する。血管内皮細胞に結合すると、その増殖性と運動性を増加するだけでなく血管透過性、血管新生能を高める。PAFを分泌している細胞自体もさらに活性化する。近年、PAFとそのレセプターPAFRの発現が数種類の癌において有意に高いことが報告されている。PAFとPAFRの機能を考えると、恐らくPAFは癌の増殖・浸潤・転移などに非常に重要な役割を果たしていることが推測できるが、詳細な研究は未だ報告されていない。以下に本年度の成果を示す。
1. PAFRの選択的阻害剤であるGinkgolide BとCDDPの併用でCDDPの作用が増強されることを確認した。
2. PAFRの下流においてCDDPの効果を減弱させる経路を同定した。
3. Ginkgolide Bの投与によりERKのリン酸化が減弱されることを確認した。
4. Ginkgolide BとCDDPを併用した時にアポトーシスが増強されていることを確認した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

OSCCsにおけるPAFの発現状態に当初想定していた差がでないため、予定していたmicroarrayによる網羅的解析を行うことができなかった。しかし、PAFRに対する選択的阻害剤であるGinkgolide Bを同定することができ、PAFRを阻害した時の作用を検討していくことに方針が変更となった。

今後の研究の推進方策

PAFの発現量に差がでなかったため、選択的阻害剤を用いてPAFRを阻害した時の変化を見ていくこととした。
今後はPAFRの阻害剤であるGinkgolide BにCDDPの作用を増強させることを機能解析において確認していく。

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公開日: 2021-12-27  

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