口腔扁平上皮癌における最も重要な予後因子はリンパ節転移の有無である。本研究では、原発組織の遺伝子発現プロファイルに基づいた機械学習によるリンパ節転移予測の可能性について検討した。口腔扁平上皮癌一次症例の原発腫瘍よりtotal RNAを抽出し、マイクロアレイによる網羅的遺伝子発現解析後、サポートベクターマシン (SVM) を用いてリンパ節転移予測モデルを構築した。その精度を評価したところ感度 60%、特異度 100%、正確度 80% であった。口腔扁平上皮癌において原発腫瘍の遺伝子発現プロファイルを用いた機械学習が、頸部リンパ節転移予測に有用となる可能性が示唆された。
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