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2019 年度 実施状況報告書

口腔扁平上皮癌における亜鉛トランスポーターの役割と機能に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 19K10313
研究機関九州大学

研究代表者

神野 哲平  九州大学, 大学病院, 助教 (60755247)

研究分担者 川野 真太郎  九州大学, 大学病院, 講師 (00398067)
和田 尚久  九州大学, 大学病院, 教授 (60380466)
松原 良太  九州大学, 歯学研究院, 共同研究員 (60615798)
研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2022-03-31
キーワード亜鉛トランスポーター / ZIP6 / OSCC / IL-6 / EMT
研究実績の概要

これまでに我々は、炎症性サイトカインの1つであるIL-6に着目し、OSCC細胞におけるIL-6の発現を検索するとともに、IL-6がOSCC細胞の抗癌剤抵抗性に与える影響について検討を行ってきた。その結果、OSCC細胞におけるIL-6の発現が抗癌剤に対する抵抗性の獲得に関与していることを示した。また、OSCC細胞におけるIL-6の発現がEMT形質獲得と関連している可能性が示唆されたが、IL-6の発現とEMTとの関連についてはいまだ詳細な解明には至っていない。
炎症性サイトカインによって制御される亜鉛トランスポーターであるが、特に乳癌組織において発現が亢進している遺伝子として同定された亜鉛トランスポーターZIP6はEMTに不可欠な因子であることが示されており、癌の増殖・浸潤・転移との関連について注目が集まっている分子である。実際にZIP6の発現を抑制させた乳癌細胞において、その増殖能やEMTが抑制されることも報告されていることから、これら亜鉛トランスポーターの発現に関する詳細な解析が進展することが期待されている。
本研究では、OSCC細胞における亜鉛トランスポーターの発現を検索するとともに、亜鉛トランスポーターがOSCC細胞の抗癌剤抵抗性に与える影響およびIL-6シグナル伝達系との関連について検討を行っていく予定である。
令和元年度はOSCC組織標本ならびに細胞株における発現を検索した。また、癌組織標本にける発現様式と患者予後との関連性を臨床病理学的に明らかにした。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

研究計画に沿った研究を行えた。

今後の研究の推進方策

令和2年度は以下の2つの研究を行う。
①OSCCにおける亜鉛トランスポーターの発現解析を行う。
令和元年度に引き続き,OSCC組織標本ならびに細胞株における発現を検索する。また、癌組織標本における発現様式と患者予後との関連性を臨床病理学的に明らかにする。
②亜鉛トランスポーターの機能解析を行う。
OSCC細胞にrh IL-6 proteinを添加し、亜鉛トランスポーターの発現がIL-6によって制御されているか検討を行う。またIL-6によって制御された亜鉛トランスポーターが癌の増殖、浸潤・遊走能、治療抵抗性、血管新生に与える影響について検討を行う。

次年度使用額が生じた理由

(理由) 学会発表での使用が令和元年度はなかったから。
(使用計画)
学会発表での使用に当てる予定である。

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公開日: 2021-01-27  

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