研究課題/領域番号 |
19K10321
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研究機関 | 大阪市立大学 |
研究代表者 |
中原 寛和 大阪市立大学, 大学院医学研究科, 准教授 (70324796)
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研究分担者 |
八代 正和 大阪市立大学, 大学院医学研究科, 准教授 (60305638)
藤堂 具紀 東京大学, 医科学研究所, 教授 (80272566)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 口腔癌 / 扁平上皮癌 / ウイルス療法 / 免疫チェックポイント阻害剤 |
研究実績の概要 |
手術によりQOLが著しく低下する可能性のある口腔癌の治療においては、低侵襲の治療法の開発が必須である。本研究は、現在、東京大学医科学研究所において膠芽腫に対し臨床試験 (医師主導治験) が進行中である第三世代遺伝子組換えHSV-1 を用いて、難治性口腔癌に対する腫瘍溶解ウイルス療法の確立を目指す研究である。 われわれはすでにG47Δが口腔扁平上皮癌細胞に抗腫瘍効果を発揮することは多数報告している。口腔癌への応用として、培養口腔癌細胞株を用いた基礎実験を行っており実験は順調に進んでおり、口腔癌細胞においても、HSV-1 は殺細胞効果を発揮するという良好な結果が得られている。マウスで作成した局所腫瘍の縮小効果以外に、担癌マウスにおいて所属リンパ節の縮小効果も認められた 。本研究では所属リンパ節における腫瘍縮小効果はいかなるメカニズムで生じているのかを検討する。その際、免疫チェックポイント阻害剤による免疫細胞の動態を観察することによりウイルスと免疫チェックポイント阻害剤の相互効果による抗腫瘍効果のメカニズムを明らかにする予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
本年度は新型コロナに対し、大学でも研究室に対し実験中止の指示があり、一時すべての実験を停止した。その影響で実験の進捗状況は極めて遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
本年度は新型コロナに対し、緊急事態宣言が解除され、実験を再開するも、まだ蔓延防止対応であったり、さらに緊急事態宣言の再発出の可能性があり、先行きが不透明であるが、何とか制限されている中で、実験を進めようと努力している。
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次年度使用額が生じた理由 |
前述の如く、新型コロナウイルス感染症の影響で研究活動を停止していたため、実験の進捗状況は極めて遅れており、そのための費用においても無駄に使うことなく、実験を再開できるようになるまで温存していたため、今回使用額が少なく、今年度に持ち越すという状況になった。
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