本研究では,半導体レーザーを用いた温熱療法と免疫チェックポイント阻害薬との併用療法の抗腫瘍効果と腫瘍微小免疫環境にあたえる影響を検討した.マウスモデルにおいて①半導体レーザー照射により腫瘍の温度が上昇し43℃で維持され腫瘍の増大は抑制された.②温熱療法により腫瘍細胞と骨髄系細胞のPD-L1発現が上昇した.③温熱療法により腫瘍微小免疫環境で,細胞障害性T細胞の増加とPD-L1発現強度上昇がみられた.④抗PD-L1+温熱療法併用群ではアブスコパル効果が得られた.⑤肺転移の抑制効果は抗PD-L1群と抗PD-L1+温熱療法併用群で同等であった.
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