研究課題/領域番号 |
19K10339
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研究機関 | 京都府立医科大学 |
研究代表者 |
金村 成智 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (70204542)
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研究分担者 |
松田 修 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (00271164)
足立 哲也 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (10613573)
山本 俊郎 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (40347472)
PEZZOTTI G. 京都工芸繊維大学, 材料化学系, 教授 (70262962)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | ナノゲル / ラマン分光法 / 多孔性ナノゲル架橋ハイブリッドゲル / 生体アパタイト / FT-IR / 量子ビーム / オルガノイド / シンクロトロン放射光 |
研究実績の概要 |
歯槽骨の不足などに対して、iPS細胞や間葉系幹細胞と足場材料を組織工学的に組み合わせることで構築した3次元骨組織(骨オルガノイド)を患者に移植する骨再生療法の研究が加速している。骨組織は、そのハイドロキシアパタイト(HAP)の配向によって「骨質」が決まるため、再生治療用の培養骨組織においてHAPの配向性を制御し、HAPの結晶構造をナノスケールで解析することが極めて重要である。しかしながら、HAPの配向を制御し、解析することは困難とされてきた。我々は、新規足場材料”多孔性ナノゲル架橋ハイブリッドゲル”上で骨系細胞を3次元培養することで、HAPの配向性をそろえた骨オルガノイドを構築し、その質を評価することができる分光学的解析に成功した。本研究では、ハイブリッドゲルにおけるHAPの配向の制御因子を明らかにし、良質の骨オルガノイドを骨疾患モデルに移植することで臨床応用への展開を目指す。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2019年度は新規足場材料”多孔性ナノゲル架橋ハイブリッドゲル”上で骨系細胞を3次元培養することで、骨組織を構築することに成功した。ハイブリッドゲル上で形成されたHAPとアテロコラーゲン上で形成されたHAPの配向性をラマン分光法で比較したところ、ハイブリッドゲル上で形成されたHAPはアテロコラーゲン上のHAPよりも結晶性が高いことが明らかとなった。2020年度はin vivoの系において、多孔性ナノゲル架橋ハイブリッドゲルを細胞移植用の足場材料を使うことで、良質の骨組織が再生されることを確認した。2021年度は多孔性ナノゲル架橋ハイブリッドゲルをシート型に成型することに成功した。さらに、ダイレクトリプログラミング法により、シート上に線維芽細胞から機能的な骨芽細胞への分化誘導に成功している。2022年度は多孔性ナノゲル架橋ハイブリッドゲル上で軟骨組織を構築することに成功した。
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今後の研究の推進方策 |
今後は、多糖由来多孔性ナノゲル架橋ハイブリッドゲルと化合物で直接変換した骨芽細胞を骨欠損モデルに移植することで、完全ゼノフリーの骨再生医療の基盤技術を確立する。
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次年度使用額が生じた理由 |
新型コロナウイルス変異株の世界的な拡大の影響で、消耗品の納品が遅れたため次年度に繰越し、購入する。
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