研究課題
HSC-2細胞におけるPD-L1およびCD44に対する蛍光強度を用いて評価した。アイソタイプコントロール (Iso Ctrl) に対する蛍光強度との比較からPD-L1陽性率およびCD44陽性率を、さらにPD-L1およびCD44の蛍光強度に対するMean Fluorescent Intensity(MFI)で評価検討した。同様に、HO-1-u-1細胞におけるPD-L1およびCD44に対する蛍光強度を用いて、アイソタイプコントロール (Iso Ctrl) に対する蛍光強度との比較から算出したPD-L1陽性率およびCD44陽性率を、さらにPD-L1およびCD44の蛍光強度に対するMFIを評価検討した。HSC-2細胞では、PD-L1およびCD44陽性率はnivolumab処理による有意な差は見られなかった。一方で、nivolumab処理濃度の上昇に伴いCD44のMFIでは有意な減少が見られた。HO-1-u-1細胞では、nivolumab処理によるPD-L1陽性細胞はほとんど検出されなかったが、200 µg/mL nivolumab処理条件において、CD44陽性細胞およびMFIが有意に減少していた。これらの試験結果から、nivolumabは口腔扁平上皮癌細胞のPD-L1発現に対しては効果が見られないが、CD44に対しては発現抑制効果を持つことが示された。