研究課題/領域番号 |
19K10384
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
吉見 友希 広島大学, 病院(歯), 病院助教 (50707081)
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研究分担者 |
阿部 崇晴 広島大学, 病院(歯), 助教 (20806682)
國松 亮 広島大学, 病院(歯), 講師 (40580915)
中島 健吾 広島大学, 病院(歯), 歯科診療医 (60823200) [辞退]
粟田 哲也 広島大学, 医系科学研究科(歯), 助教 (90758179)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | アメロゲニン / 骨再生 |
研究実績の概要 |
本研究では、骨オルガノイドを用いて、個々の骨欠損部に応じたオーダーメイドの顎裂部骨閉鎖療法を確立することを最終的な目的としている。エナメル蛋白の一種であるアメロゲニンは硬組織誘導効果を持つ蛋白であり、その活性部位がC末端側に存在することをこれまでに明らかとしている。そこでこれまでの研究成果を発展させ、アメロゲニンペプチドが様々な組織由来の間葉系幹細胞(SHED、hDPSCs、hBMSCs、hADSCs)に及ぼす影響を解明し、これらを応用した骨再生療法を確立するための研究計画を立案した。初年度の研究から、hBMSCおよびhADSCsにおける細胞増殖能への影響及び骨分化能についての影響が明らかとなった。またその作用機序についてLAMP1レセプターを介してMAPK/ERK経路を通じて細胞増殖能を亢進させることが明らかとなった。その他の幹細胞における影響については、現在検討中である。骨オルガノイドの作製については検討を進めているが、条件修正を重ね、データを収集中である。動物実験は、骨オルガノイドの作製については未だ検討中であるが、前段階の移植体を用いた移植実験を開始しており、SHEDを用いた移植において、骨新生の有意な亢進を認めた。その結果については論文投稿を準備中である。最終年度は、アメロゲニンペプチドの骨新生への作用機序の更なる解明と、骨オルガノイドの作製法についての検討を重ね、オルガノイド体の移植を目指し、更なるデータを構築する予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
動物実験を開始しており、概ね順調に進展している。
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今後の研究の推進方策 |
骨オルガノイド作製の検討について条件修正を行い、更なるデータの構築が必要と考える。動物実験においては、一種類の幹細胞でのみの実験を開始しているが、その他の幹細胞由来のオルガノイド作製を進め、順次動物実験を開始していく予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
動物実験のスケジュールが年度をまたいだため、請求が新年度分に行われることになった。実験計画に大きな変更はない。
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