本研究では、バイオアクティブガラス(BGnp)と酸化亜鉛の混合ナノ粒子を創製し、エナメル質の再石灰化とう蝕原性細菌に対する抗菌効果を調べた。また、BGnpとオリゴペプチドの複合化を試みた。BGnpは優れた酸緩衝能を発揮し、脱灰エナメル質に対する機械的特性の改善と石灰化物様の形成を確認した。酸化亜鉛含有ナノ粒子では広範囲にわたる抗菌スペクトルを確認した。ピリジンをベースとするフォルダマーを合成し、アパタイト形成における効果的な作用を確認した。BGnpの表面に対しアデノシン三リン酸によりフォルダマーを固定化し、この複合化がBGnpの酸緩衝能には影響しないことを確認した。
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