研究課題/領域番号 |
19K10416
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研究機関 | 愛知学院大学 |
研究代表者 |
近藤 久貴 愛知学院大学, 歯学部, 講師 (40469002)
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研究分担者 |
浜村 和紀 愛知学院大学, 歯学部, 准教授 (00422767)
戸苅 彰史 愛知学院大学, 歯学部, 教授 (80126325)
田中 健二郎 愛知学院大学, 歯学部, 非常勤講師 (80780296)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 骨細胞 |
研究実績の概要 |
矯正歯科治療ではメカニカルストレスを歯に適用し歯を移動させる。この際、メカニカルストレスのセンサーとして骨細胞が重要な役割を果たすことが示唆されている。一方、地球上の殆どの生物には24時間周期の概日リズムが存在している。この概日リズムをコントロールするものとして細胞の中で時を刻む時計遺伝子が知られている。本研究ではメカニカルストレスのセンサーとして注目されている骨細胞に焦点をあて、骨細胞のメカニカルストレス応答性に時計遺伝子は関与するかどうか明らかにすることを目的とする。私たちはこれまでに骨芽細胞や破骨細胞において、時計遺伝子が発現しており、約24時間周期で発現が変動していることを明らかにしている。本研究ではまず初年度に、骨細胞における時計遺伝子の役割を調べるため、骨細胞における時計遺伝子の発現を調べた。その結果、骨芽細胞や破骨細胞同様に概日リズムを示す時計遺伝子があることが明らかとなった。また、歯の移動の日内変動への骨細胞の関与を調べるため、可撤的矯正装置を用いて実験を行ったところ、歯の移動の日内変動が確認された。この実験では、当初予定していた可撤式矯正装置の不具合が見つかり、装置の再検討等を行ったので予定が少し遅れた。現在は組織学的検討をおこなっている。さらに、年度末に新型コロナウイルスの影響で、施設の利用制限、納期の延期などの影響を受けたが、この遅れは令和2年度には取り戻せると考えている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
科研費を申請時に使用を予定していた可撤式矯正装置が予測通りに機能せず、代替の可撤式矯正装置を模索することに時間を要してしまった。また、年度後期に新型コロナウイルスの影響で、施設利用制限および納期の遅延が生じたため、若干予定よりも計画が遅れている。ただ、代替の可撤式矯正装置がうまく稼働し、解析も順調に進んでいるため、令和2年度で後れを取り戻せると考えている。
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今後の研究の推進方策 |
令和2年度前半では、可撤的矯正装置を用いた実験サンプルの組織学的検討を集中して行う。解析が終了した時点で結果をいったん論文にまとめる予定である。令和2年度後半ではまた、in vitro実験を中心に新型コロナウイルスの第2波による施設利用制限なども考慮し、計画的に実験を行っていく予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
年度末に新型コロナウイルスの影響により、納期の遅れが生じたため年度をまたぐ結果となってしまった。今年度の初めにそれを生産した後、これまでの計画に従って使用していく。
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