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2021 年度 実施状況報告書

骨細胞のメカニカルストレス応答性に時計遺伝子は関与するか

研究課題

研究課題/領域番号 19K10416
研究機関愛知学院大学

研究代表者

近藤 久貴  愛知学院大学, 歯学部, 講師 (40469002)

研究分担者 浜村 和紀  愛知学院大学, 歯学部, 准教授 (00422767)
戸苅 彰史  愛知学院大学, 歯学部, 教授 (80126325)
田中 健二郎  愛知学院大学, 歯学部, 歯学部研究員 (80780296)
研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2023-03-31
キーワード概日リズム / 骨代謝 / 骨細胞
研究実績の概要

私たちはこれまでに骨代謝の概日リズムに時計遺伝子が関与していることを示している。矯正歯科治療では歯にメカニカルストレスを負荷することにより、局所での骨リモデリングを活性化し歯の移動を促進するが、その際メカニカルストレスを感知した骨細胞はReceptor activator of NF-κB ligand (RANKL)を産生し破骨細胞を誘導する。昨年までの成果として歯の移動に日内変動があること、そしてそれに破骨細胞の活性化、時計遺伝子そしてグルココルチコイドが関与している可能性を示した。さらに私たちはこれまでに歯の移動は交感神経系の制御を受けることを示しており、交感神経には概日リズムがあることから本研究においても交感神経に着目し研究を進めている。私たちのこれまでの歯の移動の実験結果から矯正力を歯に適用すると歯根周囲の交感神経系が活性化されることが確認されていたがそのメカニズムは不明であった。そこで本年度は6-ヒドロキシドーパミンによる交感神経切除とカプサイシンによる感覚神経切除における歯の移動を比較し、さらに感覚神経除去動物に交感神経作動薬を投与した実験から、歯の移動による歯根周囲の交感神経の活性化に感覚神経が関与することを明らかにし報告した。さらに、交感神経中枢を薬物により破壊した動物に歯の移動を行い、交感神経中枢が歯の移動に関与することを示し、歯の移動による感覚神経―交感神経ループの存在を報告した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

研究成果の一部を論文に発表した。

今後の研究の推進方策

今回の研究により矯正力を歯に適用した際、歯根周囲の感覚神経が応答することで交感神経系の活性化を通して破骨細胞が歯根周囲に増加することが明らかとなった。しかしながら矯正力を歯に適用した際、骨細胞や歯根膜周囲の感覚神経がどのように感覚神経系の活性化に貢献しているのか不明であるので、今後はその点を明らかにしていきたいと考えている。

次年度使用額が生じた理由

研究分担者の退職および昨年度の新型コロナウイルスの影響による納期の遅れの調節のため次年度使用が生じた。次年度以降は予定していたin vivo、in vitroの実験結果をまとめる予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2021

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] Orthodontic tooth movement-activated sensory neurons contribute to enhancing osteoclast activity and tooth movement through sympathetic nervous signalling2021

    • 著者名/発表者名
      Hisataka Kondo, Mayo Kondo, Kaori Hayashi, Sae Kusafuka, Kazunori Hamamura, Kenjiro Tanaka, Daisuke Kodama, Takao Hirai, Takuma Sato, Yoshiko Ariji, Ken Miyazawa, Eiichiro Ariji, Shigemi Goto, Akifumi Togari
    • 雑誌名

      European Journal of Orthodontics

      巻: - ページ: 1-8

    • DOI

      10.1093/ejo/cjab072

    • 査読あり

URL: 

公開日: 2022-12-28  

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