研究課題/領域番号 |
19K10431
|
研究機関 | 関西医科大学 |
研究代表者 |
兒島 由佳 関西医科大学, 医学部, 准教授 (70720655)
|
研究分担者 |
岩井 大 関西医科大学, 医学部, 教授 (10232638)
五月女 さき子 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(歯学系), 准教授 (20325799)
長谷川 巧実 神戸大学, 医学部附属病院, 助教 (50546497)
梅田 正博 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(歯学系), 教授 (60301280)
船原 まどか 九州歯科大学, 歯学部, 講師 (60796811)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
キーワード | 薬剤関連顎骨壊死 / 局所感染 / 休薬 / 多施設共同研究 / 抜歯 / 口腔衛生状態 |
研究実績の概要 |
ビスホスホネート製剤やデノスマブ製剤などの骨吸収抑制薬は破骨細胞活性を抑制することにより強力な骨吸収抑制作用を示し、骨粗鬆症患者の骨折予防、がんの骨転移や多発性骨髄腫患者の骨関連事象の予防薬として広く用いられている。しかし重大な有害事象の一つとして、薬剤関連顎骨壊死(MRONJ)の発症が問題となっている。MRONJの発症頻度は近年増加しており難治性であるが、高用量の注射骨吸収抑制薬が投与されているがん患者では特に発症率が高い。MRONJの原因として、抜歯などの骨への侵襲が考えられていたため、抜歯は避けられる傾向にあった。しかし最近では局所感染が主要な原因であり、感染源になる歯は逆に積極的に抜歯を推奨する考えも提唱されている。本研究はこれらのいくつかの疑問、「感染源になりうる歯は抜歯をしたほうがいいのか、逆に抜歯は禁忌か?」、「口腔衛生状態を良好に保つことによりMRONJの発症は抑制されるのか?」、「骨吸収抑制薬の休薬は発症予防に寄与するか?」などについて明らかにすることを目的とした、多施設共同研前向き観察研究である。口腔ケア学会共同研究委員会の共同研究として実施している。 高用量骨吸収抑制薬が投与されているがん患者(MRONJ未発症)を登録し、各施設の基準により口腔管理や必要に応じて抜歯を施行し、共通の経過観察を行うことにより、MRONJ発症予防用を確立しようとするものである。 各施設の倫理審査に時間がかかったこともあり、現在まで43例の登録にとどまっている。今後症例登録を促すいくつかの方策も実施しながら、登録症例数を増やしていく予定である。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
症例の登録が予想より少ない状況にある。
|
今後の研究の推進方策 |
口腔ケア学会共同研究委員会を通して、各参加施設に症例登録を促す。 また、2週間に1度、症例登録状況を参加施設全員にメールで配信をする。
|
次年度使用額が生じた理由 |
本年度2月から3月にかけて、コロナウイルス感染拡大防止にて学会や研究会の自粛があり、旅費の使用額が減少した。
|