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2021 年度 実施状況報告書

多職種連携による口腔機能低下症の検査と改善プログラム実施の効果

研究課題

研究課題/領域番号 19K10434
研究機関福岡看護大学

研究代表者

青木 久恵  福岡看護大学, 看護学部, 教授 (70526996)

研究分担者 晴佐久 悟  福岡看護大学, 看護学部, 教授 (10330961)
中島 富有子  福岡看護大学, 看護学部, 教授 (80592980)
内藤 徹  福岡歯科大学, 口腔歯学部, 教授 (10244782)
黒木 まどか  福岡医療短期大学, 歯科衛生学科, 講師 (00582214)
樗木 晶子  福岡看護大学, 看護学部, 教授 (60216497)
門司 真由美  福岡看護大学, 看護学部, 講師 (80527002)
三好 麻紀  福岡看護大学, 看護学部, 准教授 (00595259)
児玉 百代  福岡看護大学, 看護学部, 助手 (40824511) [辞退]
加峯 奈々  福岡看護大学, 看護学部, 助手 (40842563)
国崎 裕子  福岡看護大学, 看護学部, 助手 (60846575) [辞退]
原 やよい  福岡看護大学, 看護学部, 助教 (40807096)
竜口 清美  福岡看護大学, 看護学部, 助手 (90846578) [辞退]
中西 真美子  福岡看護大学, 看護学部, 講師 (50766821)
窪田 惠子  福岡看護大学, 看護学部, 教授 (20309991)
研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2023-03-31
キーワード口腔機能 / 多職種連携 / オーラルフレイル / 口腔ケア / 看護教育 / 口腔アセスメント / 口腔機能訓練 / 看護実践能力
研究実績の概要

本研究では、看護師・介護福祉士による口腔機能低下症の部分的な検査実施の信頼性・妥当性の検証、及び多職種連携による口腔機能改善プログラムの策定とその効果を明らかにすることを目的としている。しかし、新型コロナ感染症のパンデミックによって、緊急事態宣言及び蔓延防止重点措置が発令されるなどの影響から高齢者施設への入館が制限され、マスク着用の必要性から一般市民の口腔機能検査も実施不可能となった。
そこで、多職種連携による口腔機能検査及び口腔機能訓練を効果的に実施するために、福岡県内に勤務する看護師・歯科医師・歯科衛生士・言語聴覚士・介護福祉士を対象に、口腔ケアに対する役割認識についてのアンケート調査を行った。質問項目は、口腔ケアに関する自作の21項目を設定し、これらのケアについて、自身の職種が実施すべきと認識する程度についての回答を求め、職種間比較を行った。日常的に口腔ケアを実施している看護師と介護福祉士の役割認識に着目すると、フロスや歯間ブラシを使用した口腔清掃及び口腔健診は歯科専門スタッフに比べて有意に低く、口腔機能訓練に対する役割認識は、歯科専門スタッフ・言語聴覚士に比べて部分的に低い認識であったため、実施率も低いことが推察された。これらの結果から、フロスや歯間ブラシを使用した口腔清掃について、看護師及び介護福祉士の役割認識が高まると、入所者や入院患者の歯周病予防を始め、歯周病が及ぼす合併症の発生を防ぐ効果が期待できることが示唆された。また、日常的に口腔アセスメントなどの口腔健診や口腔機能訓練の役割認識が高まることで、入所者や入院患者の口腔内の異常の早期発見と口腔機能の維持向上が期待され、健康寿命の延伸に寄与できることが示唆された。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

本研究では、看護師・介護福祉士による口腔機能低下症の部分的な検査の実施の信頼性・妥当性の検証、及び多職種連携による口腔機能改善プログラムの策定とその効果を明らかにすることを目的としている。しかし、2019年末からの新型コロナ感染症のパンデミックによって、緊急事態宣言及び蔓延防止重点措置が度々発令され、高齢者施設への入館が制限され、マスク着用の必要性から一般市民の口腔機能検査も実施は不可能となった。そのため、口腔機能検査や口腔機能訓練の方法について、新型コロナ感染防止の観点から、専門家からの助言を得ながら、安全に実施できるためのマニュアルを作成し、感染防止対策の変更に応じて変更を加え準備を整えている。
多職種連携による口腔ケアを実施する上で、歯科医師・歯科衛生士・言語聴覚士・介護福祉士・病院勤務の看護師を対象に口腔ケアに関する役割認識についてのアンケート調査を実施し、看護師及び介護福祉士の役割認識に関する実態と課題を明らかにした。この調査対象の看護師は全員が病院勤務であったため、病院及び高齢者施設に勤務する看護師を対象に、機能的口腔ケアに関する認識と口腔アセスメント及び口腔機能訓練についての実態を明らかにすることを目的に、アンケート調査を行う準備を進めている。

今後の研究の推進方策

2021年度に実施した、口腔ケアの役割認識に関するアンケート調査の対象となった看護師は全員が病院勤務であったため、2022年度の調査では病院及び高齢者施設に勤務する看護師を対象に、機能的口腔ケアに関する認識と口腔アセスメント及び口腔機能訓練についての実態を明らかにすることを目的に、アンケート調査の実施を予定している。
口腔機能検査や口腔機能訓練の方法については、新型コロナ感染防止の観点から、専門家からの助言を得ながら、安全に実施できるためのマニュアルを完成させる。この感染防止対策を踏まえた実施マニュアルをベースとして、2022年度の実態調査結果を反映し、看護師用・介護福祉士用の口腔機能検査及び口腔機能訓練マニュアルを作成する。
看護師・介護福祉士による口腔機能低下症の部分的な検査実施の信頼性・妥当性の検証については、感染防止策を講じながら実施する。その後、看護師及び介護福祉士を含めた多職種連携による口腔機能訓練を実施し、その成果を明らかにする予定である。

次年度使用額が生じた理由

2021年度に実施した、多職種を対象とした口腔ケアの役割認識に関するアンケート調査では、調査対象となった看護師の全員が病院勤務であった。そのため2022年度は、病院及び高齢者施設に勤務する看護師を対象に、機能的口腔ケアに関する認識と口腔アセスメント及び口腔機能訓練についての実態を明らかにすることを目的にアンケート調査の実施を予定しており、その調査費用が必要である。
また、口腔機能低下症の検査の実施及び口腔機能訓練については、新型コロナ感染症のパンデミックによって実施困難となったため、検査や口腔機能訓練に使用する器具類については、2021年度に追加購入していない。2022年度のアンケート調査結果を踏まえ、看護師及び介護福祉士用の口腔機能検査及び口腔機能訓練マニュアルを作成し、口腔機能低下症の部分的な検査実施信頼性・妥当性の検証、及び口腔機能訓練の成果について評価を行う予定である。2022年度は、検査器具及び口腔機能訓練器具を購入予定としている。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2021

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] 多職種における口腔ケアに関する役割認識の実態調査2021

    • 著者名/発表者名
      青木久恵,晴佐久悟,三好麻紀,門司真由美、町島希美絵,中島富有子,内藤徹,窪田惠子
    • 雑誌名

      バイオメディカル・ファジィ・システム学会誌

      巻: 23(2) ページ: 61-68

    • 査読あり

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公開日: 2022-12-28  

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