研究課題/領域番号 |
19K10446
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
竹内 研時 名古屋大学, 医学系研究科, 准教授 (10712680)
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研究分担者 |
松元 幸一郎 九州大学, 医学研究院, 准教授 (60325462)
古田 美智子 九州大学, 歯学研究院, 講師 (20509591)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 気流閉塞 / COPD / 歯周病 |
研究実績の概要 |
平均的な日本人集団である福岡県粕屋郡久山町の住民の内、2016年の成人健診を受診した70歳から80歳の高齢者484名 (男性 218名、 女性 266名)の横断研究調査データを用いて研究を実施した。 16sRNA領域を使用して舌苔の細菌構成(歯周疾患の代替指標)の特定と総細菌量の計測を行い、スパイロメータを用いてGOLDの判定基準に沿って判定(FEV1/FVC < 70% )した気流閉塞(COPDの前駆症状)の有無との関連を検討した。また、共変量として性別や年齢、body mass index、喫煙強度、飲酒習慣、口腔内診査に基づく口腔内状況(未処置の有無等)を用いた。 総細菌数の多い群では有意に気流閉塞の割合が高いことがわかった(odds ratio 1.58; 95% confidence interval 1.02-2.48)。この関連は共変量を調整しても変わらず(odds ratio 1.61; 95% confidence interval 1.01-2.60)、また、重回帰分析においても正の相関関係を示した。さらに、下気道および肺における宿主応答の増加との関連が疑われるPrevotella melaninogenicaの菌量は気流閉塞の有病率の高さと正の関連を示していた。同様に、Actinomyces odontolyticusの菌量についても気流閉塞の有病率の高さと正の関連を示していた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
生体試料として舌苔の菌叢を調べ、肺機能との関連を確認したことで、昨年度行った口腔内の客観的指標(ポケット深さとアタッチメントロスの複合的な歯周状態評価)と肺機能との関連の堅牢性が示される形となった。
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今後の研究の推進方策 |
パネルデータを用い、非時間依存性要因を調整した固定効果分析を実施し、可能な限り因果の追及を行う。
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次年度使用額が生じた理由 |
生体試料を用いた測定が新型コロナウイルス感染症の流行による活動の制限等で、一部が完了しきれずに次年度使用額が生じた。持ち越した助成金を考慮し、必要数の測定を行う予定である。
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