研究課題/領域番号 |
19K10467
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研究機関 | 九州歯科大学 |
研究代表者 |
井手 均 九州歯科大学, 歯学部, 助教 (10795537)
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研究分担者 |
福原 正代 九州歯科大学, 歯学部, 教授 (90360057)
藤井 航 九州歯科大学, 歯学部, 教授 (50387700)
園木 一男 九州歯科大学, 歯学部, 教授 (50316155)
中道 郁夫 九州歯科大学, 歯学部, 准教授 (60419570)
藤澤 律子 九州歯科大学, 歯学部, 助教 (50419587)
大田 祐子 九州歯科大学, 歯学部, 助教 (90610973)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 口腔機能低下症 / シスタチンC / サルコペニア / フレイル |
研究実績の概要 |
令和元年度(初年度)は、九州歯科大学附属病院において、40歳以上の中年者、高齢者を対象として、血清クレアチニン/血清シスタチンC比(Cr/CysC比)が口腔機能低下症、およびサルコペニアと関連するかを明らかにし、プライマリケアレベルで実施可能な口腔機能低下症のスクリーニング法を開発することを目標に研究を開始した。 初年度の計画は、研究プロトコルの作成、必要機材の調達、九州歯科大学研究倫理委員会へ申請を行うための研究計画書、同意説明文書などの各種書類の作成である。 研究プロトコルについては、主要評価項目として口腔機能低下症、副次評価項目として口腔機能低下症の診断に用いられる7つの各下位症状(TCIによる口腔衛生状態、口腔水分計による口腔乾燥、デンタルプレスケールによる咬合力、オーラルディアドコキネシスによる舌口唇運動機能、舌圧、グミゼリーによる咀嚼機能、質問紙による嚥下機能)、サルコペニア(骨格筋量、握力、歩行速度)を設定した。骨格筋量は、バイオインピーダンス法による体組成計を用いて測定する。また、アンケート調査としてサルコペニアのスクリーニングに用いられているSARC-F、精神的健康調査GHQ12を行うこととした。血液および尿検体での測定項目については、血清クレアチニン、血清シスタチンCに加え、血清アルブミン、尿中Crをあわせて測定することとした。 機材の調達に関しては、体組成計InBodyを新たに購入したことで、予定される各検査に必要な機材はすべて配置を完了した。 研究計画は確定したため、現在は研究計画書、同意説明文書、問診表、アンケート調査票などの作成を進めており、研究倫理委員会への申請待ちとなっている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
初年度中に研究倫理委員会の承認を得て、研究対象者のリクルートを開始したいと考えていたが、その段階には至っておらず、予定よりやや遅れている状況にある。 本研究は横断研究であり追跡調査での情報収集は不要であるが、その目的はプライマリケアレベルで実施可能なスクリーニング法の開発である。したがって、できるだけ網羅的に多くの情報を収集したいが、いずれも簡便に実施できることが求められる。これまでの研究計画の策定において、先行研究の結果などから実施、収集すべき検査、情報の選別に時間を要した。
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今後の研究の推進方策 |
次年度の予定については、まずは九州歯科大学研究倫理委員会での承認取得となる。その後、スムーズにリクルートを進めるためリーフレット、ポスターなどの作成、問診表、アンケート調査票などの準備を行い、研究対象患者の登録を開始する。患者登録、データ収集を行ってデータベースの構築を進め、データの整合性や欠損値の確認を並行して行っていく。本研究は解析対象者300名を予定しており、令和2年度は150名を目標に登録を行いたい。
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次年度使用額が生じた理由 |
バイオインピーダンス法体組成計の新規購入にあたり、機種選定、交渉の結果、納入価格が低く抑えられたことによる。次年度は、各種検査費用、消耗品費、解析ソフトウェアの調達などに使用する予定である。
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