研究課題/領域番号 |
19K10487
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研究機関 | 名古屋市立大学 |
研究代表者 |
竹村 昌也 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 准教授 (30378707)
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研究分担者 |
大久保 仁嗣 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 講師 (70408144)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 吸入指導 / アドヒアランス / 喘息 / COPD / 地域調剤薬剤師 |
研究実績の概要 |
現在までに吸入治療を要する成人喘息患者63名およびCOPD患者12名を対象とし、吸入指導マイスターによる投与群(喘息42名 COPD患者8名)、非マイスター投与群(喘息21名 COPD患者4名)の2群に分類しエントリーした。マイスター指導群は12ヶ月のフォロー期間中に計3回の定期吸入指導をうける予定である。定期吸入指導の内容は、チェックリストに基づいた吸入手技の確認・評価・指導、アドヒアランスの確認・指導からなる。両群とも受診1、6および12ヶ月後に以下の項目に関する評価を行う。 ①ASK-12:ASK-12総スコアが23点以上の患者を対象に原因項目に対する指導を行う。②ACT(Asthma Control Test): 過去4週間の喘息コントロール状態を評価する質問票③CAT(COPD Assessment Test) :8項目の質問によりCOPDコントロール状態を評価。④肺機能検査: 1秒量、努力性肺活量、1秒率、ピークフロー、呼気NOを評価する。 ⑤吸入手技評価: 吸入デバイスの使用手順を8-10項目にスコア化し評価する。重大な誤操作(Melani A et al.Res Med 2011)は手技指導対象とする⑥喘息/COPDの増悪頻度:各疾患の増悪の定義は既報に従う。1年間の増悪回数を評価 プライマリーエンドポイント:12か月後のACT(喘息)およびCAT(COPD) セカンダリーエンドポイント:12か月後のASK-12総スコア、吸入手技、増悪頻度、肺機能、QOL。上記対象者の喘息患者において、5名が1か月後の評価に受診せずドロップアウトした。また通院中ではあるが6か月後の評価に受診できていない患者も複数名存在する。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
計画では2019年度の対象者数は喘息患者150名 COPD患者75名と設定していたが喘息患者は予定の半分程度、COPD患者は特にエントリーが少ない。理由として新型コロナウイルス肺炎流行による患者の受診控えが影響していると考えられる。また同様の理由で6か月後の評価が実施できていない患者がいる。
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今後の研究の推進方策 |
本研究は多施設前向き試験であるが、協力施設からのエントリー数の確保が少ないため、対象者の確保を促していく。2020年度も引き続き対象患者のエントリーに努める。
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次年度使用額が生じた理由 |
2020年3月に開催を予定していた吸入指導に関する講習会が新型コロナ感染症の流行により中止となったため、資料、スペーサー購入など準備費用が計上できていないことが要因として挙げられる。
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