研究課題/領域番号 |
19K10495
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研究機関 | 摂南大学 |
研究代表者 |
首藤 誠 摂南大学, 薬学部, 准教授 (30434872)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 統合失調症 / アドヒアランス / 薬剤師 / 再入院率 / 非再入院率 / 抗精神病薬 / 医療電話 / フォローアップコール |
研究実績の概要 |
患者や患者家族に対して看護師などによる心理教育を行った場合は、行わなかった場合に 比して有意に再入院率が低下したとの報告があり、患者や家族 に対する医療従事者によるかかわりが非常に有用であることがわかる。しかしながら、薬剤師による心理的側面からの介入による再入院率への影響を検討した報告は少ないのが現状である。一方、我が国において、癌化学療法などを受けている患者に対して、電話を用いた薬剤師による服薬カウンセリング(医療電話)は実施され、報告されつつあるが、他の疾患に対する薬剤師によるフォローアップ目的の医療電話の報告は少なく、精神科疾患患者を対象として報告はほとんどないのが現状である。本研究では、統合失調症と診断され入院し、その後、退院した患者へのサポートとして、今まで、あまり実施されてこなかった薬剤師による服薬カウンセリング(医療電話)が、統合失調症患者のアドヒアランス向上あるいは再入院に良い影響を及ぼすか否かを明らかにすることを目的に、協力病院における現在退院時服薬指導対象の統合失調症患者を医療電話介入群・非介入群に群分けし、介入群の医療電話によるフォローアップを開始した。また、統合失調症患者に対して処方された薬物の各種換算値(抗精神病薬投与量;クロルプロマジン換算:CP 換算、抗パーキンソン薬投与量;ビペ リデン換算:BP 換算、抗不安薬・睡眠薬投与量;ジアゼパム換算:DAP 換算。気分安定化 薬投薬量の換算値を用いた解析)を用いた集計を合わせて実施しているところである。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
初年度に、退院時服薬指導対象の統合失調症患者に薬剤師の医療電話による介入を実施する体制を整備し、開始することがきた。
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今後の研究の推進方策 |
令和2年度以降は、初年度にセットアップした医療電話による介入を稼働し、データを蓄積し、仮説解明を進める。
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